日の丸抱えてどこ行くの

こういうときの「日の丸」ってあんまり文句つけられないんだよね。不思議。
それはさておき。「Google八分、知ってますか?」眞鍋かをりが“国策検索”アピール。この発想の素晴らしさ。

同ビデオではまず、Googleの検索結果から特定のWebサイトが表示されなくなる「Google八分」を紹介。中国政府が検閲対象とした情報や、国内の告発サイトがそれぞれGoogle八分にあったと語り、「検索結果が海外の特定企業に決められることがどれだけ怖いか分かるだろうか」と訴える。

さて、どれだけ怖いのだろうか。Google八分と言ったってGoogleの検索結果に出てこないだけのことです。中国政府が行っている海外サイトの検閲なんて、回線の海外GWのところでフィルターしてしまう、つまり本当に検閲。比べ物になりません。しかも所詮一企業。これがはてブ八分になってYahoo!八分Goo八分になろうとも、プロバイダー八分にならない限り、見る手段は残されています。たどり着くパスが少なくなる、すなわち発信しても受信してもらえる可能性が少なくなるだけであって。だから、Google八分なんて企業にとって見たら正しい行為で、昔のYahoo!ディレクトリに掲載するのに審査を行っていたのと本質的には変わりありません*1。 Webの本質はリンクであることは再三述べています。梅田氏言うところの「51対49で善意が勝つ」世界であるのであれば、真実にたどり着くリンクが必ずあるはずです。敷居は高くとも。
で、なぜ日の丸検索エンジンかと言う説明には全くなっていない。寄り合い所帯でパラダイムシフトが起きるような素晴らしい発明が出来るとも思えませんが、万が一上手くいったとして、政府や大企業に都合の悪い情報が日の丸八分にならない可能性がどこにあるというのでしょうか。むしろ代替が効かない分たちが悪い。結局のところ成果として技術博覧会で終わる試みに過ぎないと思っています。それに実際に運用するとしたら膨大な維持費をどうやって賄うか。企業化するしかないよな。

*1:もちろん、サイトとしての成り立ちが違う分一概には言い切れない部分はありますが