mixiの何が機能していないのか

凄惨な情報流出(というかなんというか)事件があってからというもの、mixiが如何にやばいかが声高に語られるようになりましたが、greeで同じような話が話題にならないのはやはり最大手になったからであるのでしょう。例えば、2ちゃんねる。圧倒的なトラフィックを誇る匿名掲示板の雄であることは言うまでもありませんが、いちばん最初でも唯一の存在でもありません。megabbs(久々に行ってみたら2.0になってた。笑)やちょっと色の違うところではしたらばとか、まあ、あることはあるんですが、某匿名掲示板と言われたらもう2ちゃんねるのこと。それと同じくらいのSNS界のポジションがmixiSNSと言えばmixi。一般大衆的には間違いない。それだけ一般化してしまうと、クローズドな正確がパブリックに近くなってくる。もうバブル崩壊後のゴルフ場。メンバーの同伴無しで紹介でOK。あったことない知り合いの知り合いの知り合いでもOK。人間関係を3〜4つたどれば大抵の人間に行き着くという話もあるわけで、すなわち全国民が会員になるポテンシャルを有していることは間違いありません。これで第一のハードルはクリア。紹介を公募なんてした人が出ることもあるから、招待者と非招待者がリアル知り合いである率は相対的に下がっていきます。
となると、やはり身元がはっきりしなくなっていく。何しろメールアドレス単位のアカウントで住所確認をするわけでもないから、当然ジサクジエンサブ垢とか取りまくりな人も出てくるわけです。このため、性善説ベースで成り立っていたコミュニティーが匿名の渦に巻き込まれていくという事象が発生するわけです。もはや、見るのに認証が居る(でもそのアカウントは無料で取れる)匿名掲示板になってしまっているわけです。
そこで何がやばいかと言うと、人間関係ベースのコミュニティーと信じて本名や所在地を無防備に晒している人がそれを認識していないと言う事実。もちろん、mixiとしての本来の機能を果たすためには本名で登録するべきなんです。ただ、そこに悪意が存在する可能性があるのを放置している現状、すでにその発想は崩壊の危機に瀕していると言ってもよいでしょう。確実な本人認証をされたものだけが会員となることが可能なのであればまだ機能の余地があります。本名を公開するかどうかは別の話です。それはどういう立場で何を求めてmixiで暮らしているかで変わってくるものであるから。
mixi(に限らずSNS)のよいところの一つとしては、自分の属しているコミュニティーで趣味の主張をできたりリアルのつながりを再発見したり出来るところがあります。そのためにはできるだけ本名なり身元のヒントがある状態で活動したい。しかし、実質匿名のユーザーが増えた現状、常にfusianasan2ちゃんねるであるのと大して変わりがありません。荒らしも入るし宣伝も入るし。S/N比がどんどん悪くなる。
miximixiであり続けるためには、コストをかけてでもユーザーの身元確認をすべきです。それでユーザーを失ったとしても根拠薄弱なBANをするより上場企業のとるべき態度としてはマシでしょう。それで存続できないようなサイトであればそれまで。