著作権保護期間延長賛成反対

著作権保護期間の延長問題を考える国民会議のページ(ところで、なんでタイトルとか画像なんだ。コピペできないじゃないか)より。http://thinkcopyright.org/reason.html
賛成派も反対派もいるのは当然ですが、どうにも賛成派の言説がキモチワルイと言うか、宗教っぽい印象を受けてしまいます。曰く(抜書きですが)、

  • 「長く評価される作品を作りたい」という思いが、偉大な創作につながる。
  • 著作者の死後50年だと、妻子がまだ生きている例が少なくない
  • 著作権の過剰な保護が新たな創造を阻害する」というのは、芸術に対する無理解などゆえ。
  • 先進国として恥ずかしい。日本は野蛮な国だと思われてしまう。
  • 保護期間が切れても、文庫の値段が下がる訳ではない。
  • 公共性の高いものは(許諾は必要ないが使用料を支払う)補償金制度への移行も検討すべき
  • 漫画やアニメは重要な輸出品目で外貨を稼いでいる。よって、保護期間が短いと多大な損失をもたらす。
  • 著作権は私権なので、国家の利益のために個人の権利が剥奪されてはならない。

あえて反対派のは書きませんでしたから、見ていただきたいのですが、基本的に、これらに対する反論に対する再反論みたいな形で議論が進んでいて、とにかく自分の立場について頑張って理由付け(まあそのこと自体は当たり前の行動ですが)をしているに過ぎないように思えます。
大体、僕らサラリーマンが道半ばにして倒れたとき、妻子が著作権で安楽に暮らせるわけでもなく、そういう違和感のある理由付けをすること自体、世間の感覚からずれているような気がしてなりません。芸術が「一般人にはわからない」ものであれば、むしろ国とか愛好者の援助に頼るべきで、マーケットに依存してはならない。所詮、市場からお金を吸い上げる(ことによって著作者が生活できるようにする)仕掛けと割り切って延長するのであれば(つまり、売れるものを書いたんだから俺に金が入り続けるようにしろ)と言う本音を言ってもらった方がよっぽど納得できますね。
補償金制度はなんかJASRACっぽいし、最後の二つは矛盾しているようにも思えます。また、野蛮な国と言う意味では、「芸術で金儲け」よりよっぽど先進的だと思いますけどね。もっとも、某ねずみが芸術とは思えないのですが…。著作権そのものよりもそこから生み出されるお金を尊重する、そんな議論。