風評被害の最大の加害者はマスコミだよねー

タイトルと内容にはあんまり関係がありません。
小倉先生から昨日のエントリ議論すべきなのはプライバシーの問題じゃないの? - novtan別館にコメントいただきました。

風評被害で店舗等が倒産したり、縁談が破談になったり、内定が取り消されたりしても、ネットでのデマなんぞ信じる人が悪いのであって、デマを流した人は悪くないし、取り締まる必要もないし、責任を負わせることは許されないし、むしろ、匿名の陰に隠れて自分が気に入らない人間について悪質なデマを流布させたくらいでその人のプライバシーを侵害するのはけしからんという話でしょうか。

最近の風評被害といえば、中国産⇒中国食品(単に中国地方だったのでこの名前)でしょうけれどもこれは連想によるものであまり会社そのものの世評とは関係がありません。古くは東京渡辺銀行(これは大臣の失言)、豊川信用金庫事件(これは女子高生の世間話)等で銀行が取り付け騒ぎを起こしたりもします。O157なんてのもありましたね。
縁談が破談になるのは興信所の調査で良くある話でしょうし、内定が取り消されるほどの悪さをしたのであれば自業自得というものです。
これをネットの被害というにはちょっと弱いんじゃないでしょうか実際に事実に反するただの噂でそうなった事例って、明らかに「ネット」が加害者であるものはあるんでしょうか。
そういえば、逆の話としてですが、先日話題になったURL.TVは疑問を呈したブログに圧力を掛けて閉鎖させてしまった過去があります。
まあそんな比較はどうでもよいのですが、とりあえずここ
>デマを流した人は悪くないし、取り締まる必要もないし、責任を負わせることは許されないし
はどこから読み取られたのか。
僕は確かに極論と断った上で「大部分は大したことない」と述べましたが、善悪の判断や、責任を負わせるべきではないなんてことは一言も言っていません。実際に被害があったら責任を負わせるべきでしょ。
もう一つ。
>匿名の陰に隠れて自分が気に入らない人間について悪質なデマを流布させたくらいでその人のプライバシーを侵害するのはけしからんという話でしょうか。
僕は
>他人のプライバシーを明かすバカのために自分のプライバシーを犠牲にせよ、ってのは本末転倒で、ルール違反をしたときにしかるべきところへ開示されればいいだけ。
と書いています。その人のプライバシーを侵害するのはけしからんってそりゃけしからんですよ。犯罪者の個人情報は生い立ちから面白エピソード、事件に関係ない性癖まで余すところなく(しかも風評込みで)報道されるってのが今のマスコミの風潮です。これ、いいことだと思ってます?
でも、犯罪を犯したのであれば、しかるべきところに開示され、報いを受けるべきである、というのが僕の主張であり、その為に「犯罪者でない人のプライバシーまで」犠牲になる必要はないよね、ということです。で、上に述べたとおり、犯罪者とてその犯罪に関わる重大な理由でもない限り、将来の更正後の生活のためには余計なプライバシーの開示は必要ないのではないですか?
何度もいうようですが、例えば、縁談が破談になるような情報の流布はプライバシーの侵害であり、内定が取り消されるようなものも自ら公開している場合を除けばその範疇であると思います。そこは開示することは私刑である、と。だからといって、その抑止力の為にみんなプライバシー公開しようぜ、ってのはおかしいと思ったので、先のエントリを書きました。