ベーシック・インカムという制度が可能であると考えるほど人間を信じていない

もっというと、人間は本質的には怠惰なものだと思う。あるいは欲望にのみ情熱を傾ける。その欲望が働くことや家族を大事にすることであることは、ままある。
これは僕がこの制度のことを良くわかっていないからかもしれない。ので、誤解があるかもしれないけれども。年金は過去の清算であるがベーシック・インカムはそうではない。
悪い言い方をすると、ベーシック・インカムは制度をマイナス側に寄り添わせるものだと思う。
もちろん、これによって上手くいく面も色々あるのだろう。けれども、人間の勤勉さに依拠したシステムは、多分、高潔な精神と共にない限り、うまくいかないと思うのです。
一定の要件を満たさないと支給されず、これを失ったものがのたれ死ぬ事は一切公的には救済されないくらいでないとバランスが取れなさそうと感じるし、人の魂のありようとして高潔を強いることが正しいのかどうか僕にはわからない。
もっとも、この制度が怠惰な人間が集う中でも機能することは既に示されているのかも知れない。勉強不足なので。かつての共産主義が崩壊したことの教訓が生かされているとは思うけれども、それでも僕は人間というものをそれほどは信用していない。