偽装派遣の適正化

IBMについてのエントリは、関係している人なら知っているようなことばかりだし、告発めいたことはもちろんかけない。偽装請負の指摘だなんて言っている人がいたけど、業界の人ならみんな知っているよね、それいったら仕事にならんことは。もちろん、まともなユーザーのところから音を立てるように適正化が進んできている。出勤の管理もしない(しちゃいけない)し、リーダーにしか依頼をしない。際限ない再委託も禁止(大体1〜2階層まで)でその下の会社を使うのであれば、あるいは少ない人数(1人に対してリーダーに依頼とかを実態して請負と呼べないよね、みたいな)きちんと「派遣契約」をして偽装ではない派遣で使ってくれとか、そういう要求が増えてきています。
再々(再)委託の禁止、というのは業界の多重請負構造をユーザーの側から適正化するというありがたい話ではありますが、面倒な話でもあります。IBMが進めているGD戦略なんかもIBM配下(というかアジアIBM各社そのもの)だったりするからギリギリ大丈夫だったりしますが、今まで優秀だから囲っていたような、BPのさらに下、というような人たちをベンダーリスク(派遣だからね)で囲わなきゃならなかったり、その囲い方がBPを便宜上通しているような人はBPがBack to Backを嫌がり(だってIBMが実質管理しているからね)、引き上げてしまうかもしれない。
ユーザーとしても、再々委託を禁止することでその下の構造が見えてくるから必要ない部分ではベンダーを抜きやすい。
ここ最近のサブプライム問題による予算の低減化が相対的にコストの高いベンダー経由を元請直契約にしようという動きを加速させています。
もちろんいい話ではありますが、一方で、巨大プロジェクトは動員力、計画力、インフラ整備力で巨大ベンダーを頼らざるを得ない状況はずっと続きます。でも、ぶっちゃけインフラネックなので例えばIBMが進めるクラウドコンピューティング戦略が進むとよっぽどの巨大なシステムじゃない限り、「ベンダーは環境提供だけ(構築はされてるしね)」で済んでしまうかも。IBMはSIをこつこつやるつもりはそろそろなくなってきているのではないかな、と思う色々はあります。

本当はニイウス破綻問題とか税務署に特攻された話とか、(まあ関係した会社は大体知っているであろう)色々がありますが、まあ、それは書けない話ということで…