2008年novtan別館 - はてブランキング

今年ももう残り半日です。さすがにはてブランキングが大きく入れ替わることもないと思いますので、まとめとして自意識過剰全開でお届けします!

今年のランキング20位から11位

所詮、現時点でのランキングではありますが、ここからは今年のエントリブクマ数20傑を紹介。まずは11位まで

20位

ついにデスマーチもか - novtan別館
この話の本質とはちょっと違うけど、僕は過剰な配慮は隠蔽だと思うことが良くあります。差異を明らかにすることから始まる何かはあるんじゃないかなって。言葉の問題を突き詰めていくと、そこに到達するんじゃないかと思っています。

19位

ネガティブコメントがどうとか、その考えが既にダメっ・・! - novtan別館
ウェブに書くことなんてたいていが自己顕示欲のなせる業。だから、ネガコメがくるのが当たり前。そう思っていた時期が僕にもありました…。
かつて「自由に批判し、批判されようぜ! - novtan別館」というエントリを書きました。僕はウェブにおけるこの点の自由だけは守れるんじゃないかと思ってはいます。(結果としての)ネガコメを書く側としてもきちんと批判であることという線だけは守っていきたい。でも罵倒もされなれると気にならないけどね。脅迫とかじゃなければいいよ。

18位

運が悪いことの責任を取らなくていいなら人生どんなに楽なことか - novtan別館
不況がいけないのですよ不況が。なんてね。好景気だと、余計にそこで何とかならない人の自己責任は追及されてしまうかもしれない。やればできるのにって。
さて、みなさんの人生、運が良かった、あるいは悪かったと感じることはありますか。全ての出来事は運ではなく、自らの行動の結果だ、としてしまうと前世の存在を信じなくてはならないですね。運の悪かった人を良かった人が救う。そこに真の平等がなくたって、一定水準の幸せがみなに与えられてもいいんじゃないかと思うことがよくあります。

17位

IT業界と有給休暇 - novtan別館
これは特に人月あたりの話をブクマ等でだいぶご指摘いただいたので、近々別のエントリとして書く予定にしています。ま、有給はできるだけ便利に使えるといいわな。

16位

科学と宗教の区別がつかない人はいい加減どうにかしてくれ - novtan別館
これはちょっと煽りでしたね。一歩立ち止まって考えよう、というので十分なことって沢山あると思います。教育とメディアの責任は結構重い。もっとも、日本に限ったことではありません。知識と考え方、どっちも大事で、考え方がきちんとしていても、インプットされる基礎的なデータが間違っていたら間違った結論に到達してしまいます。そのへんのバランスの取れた基礎教育ができればニセ科学にだまされる人は減るのかなあ。

15位

GIGAZINEの事件報道にウェブの明日を思う - novtan別館
痛ましい事件でした。企業がこのことをあまり教訓にしていないことも含めて。もっとも、企業は利益を追求しなければならない状態に政策により変化されられました。責任を取るのは政府であり、対策をするのも政府の仕事です。突然辞めちゃった人も含めて、政府はあまりに責任を感じていなさ過ぎです。
ニューメディアであるウェブがそれを変えることができるのか。批判も多いですけれども、一次ニュースソースが増えることも大事。GIGAZINEは一皮剥けてくれないかなあ。

14位

メインフレーム的事情 - novtan別館
メインフレームってオープンソースのさきがけとか言われているけど、ウェブにぜんぜん情報が出てこないという意味ではクローズドですよね。それがベンダーの財産だという意識はわかるんですが、そのことが採用の妨げになっていることはわかってもらいたいです。
一方で、今までホストで生きてきた技術者の人は積極的にウェブでの情報発信をしてくれたらなあと思います。

13位

「容疑者のカバンに携帯ゲーム機が入っていた」とか得意げに書く報道機関に存在意義なし - novtan別館
統計的な分析をするわけでもないのにことさらに特定の属性をさらけ出そうとする報道機関って何を意図しているのかなあと思いますよね。特定の新聞丸めて集団で示威行為でもしたらどう報道されるんだろうか。

12位

当事者じゃなくなればとたんに観客になる人々ってなんだかなあ - novtan別館
安全地帯にいるか、そうでないかで人の行動は大きく変わるものですね。事件に限らず、現場感というのを持ち合わせていないといかんなあと思うことはありますね。

11位

コンテンツで収入を得ていける仕組みをみんなで考えよう - novtan別館
ユニバーサルサービス的なことにこだわらなければいろいろな手段はあると思うのですが、なかなかうまく行かないですね。小額決済ができることでウェブでのサービスは次のステップに進化するのではないかと思いつつ。
ただ、これも少ないパイの奪い合いであることは間違いありません。携帯の多機能化が度を越してくると何か大きな変革が待っているかもしれません。意外と時間ないかもよ。

10位 すでに我々は、文化至上主義の名の下に余分なお金を払っている - novtan別館

詭弁はもういい、本音で来れば考える、という局面はいつまでたってもやってきません。僕が思うに、文化が保護されるべきって考えられ始めたのはごくごく最近で、昔はそんなこと考えもしなかった、あるいは、ローカルでの保護意識(神社仏閣とか)や単なる利便性のみでやってきたんじゃないかと。保護するって考えはたぶんそれだけの余裕ができたってだけで、人間が高尚になったからではないんですよね。だから、余裕がないと保護されない。文化を能動的に保護するなどおこがましい。
とはいえ、そういう理念での活動はあってもよいのです。が、全然保護されてないではありませんか。絶版になったりするようなものがどれほどあるというのか。市場に出回らないまでもそういうものにアクセスするべく手段を講じているのがどのくらいあるのか。そういうのって文芸とか音楽より、NHKアーカイブみたいなもののほうがよっぽど頑張っています。
どっちつかずの言い訳団体はいらないんですよ、文化にとって。

9位 既存メディアはいつまで「生の声」を編集することが正義だと思っているんだろうか - novtan別館

そのまま伝えよ、というわけではありませんね。放送にふさわしい何かというものはあるでしょう。しかし、意図を捻じ曲げ、あるいは180度違う方向を向かせてしまうやり方はもはや通用しません。
メディアにとって、市井の声というのは、拾い上げるべき何かではなく、自らの主張に説得力を持たせるための材料に過ぎないのです。でも、市井の声から主張すべきことを組み上げて行くことはできるはず。そこに演出はあっていいと思う。
主張するのはかまいません。が、人の意見をだしに使うのであれば、嘘だけはつかせてはならない。

8位 成功体験では人は救えない - novtan別館

はいはいマッチョマッチョ。成功体験は何かのヒントにはなるかもしれませんね。信じるものではなく、参考にするもの。そこにかかれていないいくつもの要素がそれを成功に導いたであろうことを忘れてはなりません。ポジティブな環境が書かれていない成功体験には裏が絶対あります。ネガティブな環境だけで成功するのは相当な能力がなければならないので、もし真実だとしたら余計に参考にならないのですよ。だってそういう人は人の意見なんか関係なく成功しますからね。

7位 ケータイ世代の視野の狭さ - novtan別館

最近思うのは、携帯のサイトの広告うざいよな、なんですよね。リーズナブルさが阻害されているような。
UMPCの台頭で、携帯のデバイスとしての価値はやっぱり必要性とのバランスの上にあると感じました。これ以上余計なものがあってもそれほど大きな意味はない。ターゲットを絞り込むことで存在価値を増すんじゃないかな。

6位 銀行の言語事情 - novtan別館

あと5年たっても、この状況は変わらないと思う、そんな業界なんです。向こう10年の覇権を握る言語はなんだろうか。やっぱりJavaなんだろうなあ。Javaのデザインというのは、わりと明確にこっちの方角を向いていて、それほど気まぐれでもないというのが大きいと思っています。静的型付言語としてJavaを代替するものってのはビジネス戦略上の問題も含めて登場しづらい状況ですから。次のブレイクスルーがあるとしたら、それはプラットホームとともにあるんじゃないかと思っています。

4位 「広告収入で無償サービス」の時代はそろそろ終わりかな? - novtan別館

かなりのサービスが無償で提供されている現状というのはそうとうありがたい状態だと思っています。でも、それって何かを食いつぶしているんですよね。
Googleはどうなんだ、みたいな話をしている人もいましたけど、Googleっていまや無償サービスでは全然ないですよ?それは消費者側から見た側面だけであって、広告代理店として巨額の収入を得ているわけじゃないですか。もはやGoogleの収入を「広告収入」とは言わないでしょう。場所を提供し、手段を提供し。中身を作らないだけであって、それ以外は広告代理店そのものです。
だから、広告に頼ったウェブサービスがいいって言うのはスポンサーとしての大手企業や電通がメディアを支配がどうのこうのという既存メディアの話を繰り返そうとしているんじゃないかな。かつてのメディアのようなグローバルで小口相手でやっていくのが大変(集金勧誘が悪質化したのはなぜか)な商売から消費者一人一人が選択できるサービスへいよいよシフトしていくタイミングがこれから1〜2年なんじゃないかと思います。払うべきものにきちんとお金を払うことで、余計なコントロールを受けないようになってほしいものです。

3位 よかろう、ではIBMの実情について語ろう - novtan別館

リストラ始まっちゃいましたね。IBMに限らずいろんな大手ベンダーは人材不足に悩みつつ、余剰人員を抱えています。業界構造が大きく変わるチャンスであるのかもしれませんが、業界全体がリスクを意識しすぎて保守的になる前兆かもしれません。個人的には、大手ベンダーが失敗してもきちんとリスクを抱えることができ(そのための「大手」なんです)、そのことにより業界を進歩させていくというのが正しいんじゃないかと思いますね。
ITに限りません。トヨタが大赤字になると下請けがつぶれる、というのは間違っている。なんでつぶれるかというと、カンバン方式とかいってリスクや余剰を散々下に転嫁することで利益を得てきているからです。多少余剰になってもかまわないから潰れないように物を作らせて、このようなつらい時期を乗り越えさせることで、良い時期にまた元通りに生産できるようにすることが必要でしょ。それをしないと既存の(下請けが持っている)技術を失ったりしてしまうわけです。効率化っていうのはそういう面があって、短期的にみればいいことばっかり見えてしまいますが、長期的な、特に計画通りに経済が回っていないときを視野に入れるともうちょっと考えることが沢山あると思います。

2位 面接官から見た、面接で好印象を得るポイント - novtan別館

内定取り消しが出るような状況に突入してしまい、来年の就職活動もまた氷河期の再来が予想されます。頑張っても望みを達せない人も増えるだろう状況で、こういうアドバイスが何かの役に立つとは思えません。けれども、この話は就職活動だけではなく、仕事をする面でも大切なところではあります。
来年について、あまりいえることはありません。ただ、あきらめないで、とだけは。

1位 SI業界を目指す君達へ贈る「何故システム開発はテンパるのか」 - novtan別館

学生向けに書いたエントリですけれども、こういうのはユーザー企業に一番考えてほしいことではありますね。もちろん、IT業界の人は当たり前としても…
今年はこのネタが書けたことだけでもかなり自分としては満足。あとは、こういう現状を変えるための何かができればよいですね。

まとめ

今年はだいぶ技術ネタが増えてきました。やっぱりウェブで生きるものとして、ITを取り巻く現状というのは常に気になるし、それは自分の仕事・人生にも絡んでくるものです。来年も一つそのあたりでいろいろなものごとを考えていけたらいいなと思っています。
さて、アクセス数や自薦ネタ、スターランキング(これは難しいかな)などいろいろ書きたいこともありますが、ひとまず今年の更新は(大きな事件があれば一言二言はあるかもしれませんが)これで終わりにしたいと思います。年が明けたらまた総括の続きでも。
今年読んでいただいたみなさま、ありがとうございました。来年も引き続きごひいきのほどよろしくお願いします。