派遣村批判のありか

僕の普段の生活の中では驚くほど派遣村についてのコメントを耳にしない。職場の近所に存在したのに。大半の人にとってそれほどの重要性がないからかもしれない。たいていの人は「釈然としないけどしょうがないんじゃ?それより仕事仕事」と周りを見る余裕がないからなのかもしれないけれども。
それにしては、驚くほど、派遣村批判批判の言説がウェブにはあふれている。もちろん、派遣村批判がウェブで目立つからなんだろうけれど。
「税金から費用が出るならちょっと一言ぐらいは言っておきたい」というくらいの話だと、カジュアルな批判の言葉があふれるのは当然のことだと思うんだけど、本気で「働かざるもの食うべからず、タバコ代も節約できないで結果苦しんでいるのは自業自得だ!勝手に死ね」なんて思っている人ってそんなにいるんだろうか。
「自分たちは苦しい中なんとか頑張っているんだから文句ぐらい言いたい」人たちをどう扱うのかってのはわりと大きな問題なんじゃないかと思う。マッチョ的言説は除くとして、批判は安全圏からなされているのかどうか。不安の裏返しかもしれない。頑張ればああならないことを信じたいという点で。
本気で「派遣村なんて行くような事態に陥っている時点で自己責任!税金の無駄遣い!」なんていっているんであれば、そういう人もどっちかというと救う側の人間なんじゃないかと思うことがある。