労働者はみな貧乏、会社経営者や財産家だけがこの世の春を謳歌するべし、ということか

ずっとそうだけど、正社員の格下げと、今の一番最下層の人たちが多少ましになって、全体的には経営者だけが安泰になる、という論にしか見えないんだよな。

解雇規制が「身分制度」を支え、そこに「与信」が乗っかっているという構造は、どこかサブプライム問題を思わせるものがある。もし解雇規制をなくせば、「身分制度」が吹っ飛び、これまでの「与信」も吹っ飛んで、「不良債権」が生じるだろう。だから、「身分制度」の恩恵を受けている側の人間は、絶対に解雇規制をなくしたくないはずだ。

解雇規制、職業の「身分制度」、「与信」の関係 - モジログ

これも視点がおかしい。身分制度の恩恵を受けている人、というのは正社員のことを言っているんだろうけど、不良債権が生じて困るのは債権者なんだけどな。会社経営者は海のものとも山のものともつかない人材を入れては解雇しを繰り返して苦しむべし、という論であればまあわからんでもないのだけど。
この人の身分制度撤廃案は、今の「士農商工」をなくして「貴族とそれ以外」になるだけにしか見えない。信用の身分制度が崩壊したら、どういう形で新たな信用社会が形成されていくのか。そういうビジョンも示さないで「規制緩和したら解決」とだけ言い張るのって今まで国民に沢山嘘をついてきた政治家のやり口と一緒じゃない。