まおゆうとはてなー

まおゆう(魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」1)がはてなー界隈で大人気。主に、その中で描かれる問題解決の手法とそれへの賛同、批判について。
僕もまとめの最初のページが面白かったので、半ば飛ばし読みだけど全部読んだ。感想としては、面白い、以上のなにものでもなかったけれども、それは単に読み物として読んだからかもしれない。もちろん、よみものなんだから、内容を吟味し、そこに表現されている思想についてあれこれ考えることが必須ではないし、表面上の物語を楽しむだけでよいんじゃないかと思っている。
でも、これで大激論になるところがはてな界隈らしい。そういやTogetterってはてなっぽいよね。ソーシャル議論マークみたいな。
まあ、なんとなく議論になる理由はわからんでもない。どうにも、田中芳樹っぽい感じの現実へのアンチテーゼというか、ちょっと違うか、別の道筋と言うか、というのをフィクションにこめて、みたいなところがあるかなあという点とかね。奴隷解放してみたらやることわかんなくて責められたとか、バカな民主主義より賢い帝政とか、それでも民主主義がいいはずなんだが愚民がどうとか。現実に対するフラストレーションの元である一つの理想…とはいえないかもしれないけど、やり方を、しかも、ある種の外圧だよね。こつこつと積み上げてきた一つの結果である理屈を積みあがっていないところに適用するような。これは現実でもあって、発展途上国に対する文明の押し付けみたいなものかもしれない。
とかなんとかとりとめもなく考えてしまうんだけど、所詮フィクションの世界に対して、これだけ問題があるとか言えちゃうのはなかなか面白い。まおゆうで体現しているものに賛同することが現実に及ぼす影響ってのは田中芳樹読んで今の政治はおかしいとか思うくらいはあるのかもしれないね。