実りなき人体実験

NATROM先生のエントリ、2010-09-28を読んで思ったこと。
なんだかんだいって、行われた治療法について、結果が報告され、追試が行われ、効果が証明されると医療の手段として認められるのが現代医療。ここで紹介されているのは、悪い言い方をすれば人体実験に近いものではあるけれども、このような積み重ねが今の医療のベースになっているし、昔ほど非人道的ではないけど人体実験は今だってやっている。もちろん、上手く行かなかった場合についても「上手く行かなかった」という貴重な結果を残してくれることになるわけだ。
でも、結果をきちんと(ネガにもポジにも)評価することが無ければ、それは無駄な人体実験になってしまう。
施術をしている本人はほとんど信仰みたいな感じで治療法を絶対視していて、受ける患者は効果のある医療だと思っている、というギャップの中、失敗例が本人の自然治癒力が足りなかったからしかたないね、みたいになってしまうのであれば、治療に関わった、あるいは将来関わる全ての人にとって不幸なことでしかないと思うのだよね。