恐怖!国歌に心を蝕まれた者たち

君が代について個人的に思うところは少ない。曲はまあなんというか日本的だし好きだ(というか勇ましく仰々しい他国の国歌に比べて素晴らしいと思う)、歌詞も大げさに捉えなければ(古い王政だろうが立憲だろうが象徴的だろうが)君主制のもとで未来永劫反映しようぜって考えたらそれほど違和感はない(ちょっと楽天的な意見だろうし、日本の政体が未来永劫それでいいのかということについては疑問はあるし、過去の経緯まで含めて考えるとどうか、というのはあるけどそれは個々では議論しない)。
ところが、客観的に見て無害とは言い切れないかもしれないけど有害な要素がそれほどない君が代を聞いて心身を害される人達がいるようなのです。

「(式典で君が代を聞くと)心臓がバクバクし、中国大陸に侵攻した日本軍の若い兵隊が中国人捕虜を銃剣で突くように命じられた姿が浮かんだ。私は“お前は突くのか”といわれているようだった」

反君が代教師「君が代を弾くと指が震え胸がつまり冷汗出る」 │NEWSポストセブン

ちょww
もちろん、このような反応が先天的なものではありえない。また、この教師が戦場で君が代のガンガン流れる中、中国人捕虜の虐待を強要されたなんという事実もない。ということは、君が代に悪のイメージを与えて条件付けされた結果としてこのようなイメージが想起されている。つまり、洗脳した奴がいるわけだ。なんという悪の組織の存在…このような組織は撲滅すべき存在です!

どうも、こういうのを「君が代被害」として世に訴えようとしているように見えるんだけど、客観的に見てこれは統合失調症のようなものだし、君が代に文句を付ける暇があったら病院行ったほうが良い。本当は体験したことのないことによるトラウマならきっと取れるよ治るよ。

君が代の「社会に対する不都合さ」をアピールしたいってのはわかるんだけど、心身に影響が、というような訴えを行なっている時点ですでに理性が敗北しているように感じます。あくまで思想・信条の問題として訴えを貫くべき。そして、思想・信条の問題であるからこそ、自己の問題として、他人に強要しないことが重要です。

よく、「君が代嫌なら最初から音楽教師になるなよ」という意見を目にするんだけど、これって就職後(つまり、教師になってから獲得した)思想だよね。音楽教師なんて「ピアノ伴奏しなきゃいけない」という意味で一番「君が代嫌い」に洗脳すれば物議をかもす対象に仕立て上げられる。ようは、不起立、不歌唱はまだ大した問題ではない(思想信条の範囲で拒否できる範囲と考えてもいい)けれども、伴奏の拒否は職務怠慢として糾弾されてもおかしくないから。だから、その言葉はちょっと厳しすぎると思う。むしろ、犠牲者だ。かわいそう。

続いてこんな話が書かれている。

こうした「反君が代」教員の相談に乗ってきた精神科医の野田正彰・関西学院大学教授の調査では、こんな事例が報告されている。
「音楽準備室に入り込んでくるカメムシ教育委員会の人間に見えて、見張りにきたと感じた」
「クビを吊っているイメージが浮かぶ」
「『君が代』を弾こうとすると指が震え、胸がつまり、冷や汗が出てくる」
極端なものになると、「ピアノ伴奏を強要され続けた音楽教師がストレスによる出血で緊急入院し、診断を受けたところ胃の動脈8か所から出血していた」という。

反君が代教師「君が代を弾くと指が震え胸がつまり冷汗出る」 │NEWSポストセブン

なぜこんなことになってしまうのでしょうか。ストレスを感じさせているのは果たして誰なのか。そして、彼らを利用しているものは…

思想信条に殉じる、というとカッコいいけど、実のところ、世間の同情を買うくらいの効果しか有りません。だって別に代わりは沢山いるから。本当に教育に信念を持っていて、今の世の中に疑問を感じているのなら尚更、公平に(今の政治・政体の否定をするのではなく、功罪をきちんと伝えて生徒・児童たちに客観的な情報を与える)教育を行なっていくためには手段を選ばない、つまり、単に自己を救うだけの思想による殉職なんて自己満足なんだから、そこをこらえて真の教育に注力すべきでしょう。それができないのであれば、単なる政治活動であり、学校(及び児童・生徒)をそれに巻き込むのは正しくない。
もっとも、学校ってある程度はそういう政治思想が渦巻く現場ではあるし、まったくもってそういうのが脱臭された学校っていうのも社会性の獲得のためには望ましくないとは思ったりするんですよね。とはいえ、今こういうところで問題になっているのは昭和50年代を高校で過ごした、学生運動の残滓を浴びた人たちのような気もしているけど。ピュアな高校生の心が染まっちゃったのかな。

1つだけ言っておきたいのは、世間はあなた方(X教組?)が思ってるほど不起立で処分される人に同情を感じてませんよ、ということかな。このような間違った戦略によって現場の人間に犠牲を強いるのって旧日本g…おっとこんな時間に来客が…