トラフィック増を誰が負担すべきか

先日のドコモのトラブルはわざとやったんではないか、なんて陰謀論も誰かがいってそうな昨今。

昔話をすると、テレホ全盛の時からこの方一般の家庭で通信料がデータ量に応じて課金されたことはほぼない。一方携帯はかつてパケ死の歴史を経てきた。

爆発的にデータ量が増えてきているのは議論を待たない話だけど、なぜ増えたかについては議論の余地があるだろう。高速回線が整備されたから、容量のでかいコンテンツが増えたのか、ユーザーが容量のでかいコンテンツを求めたから高速回線が整備されたのか。

考えてみるといい。必要必要と煽られ、増強の一途を辿った電力は、去年の計画停電の時に意外と不要なものがたくさんあったことを露呈した。電力を売るために需要を喚起し、インフラ整備費も含めてユーザーに負担させる。ふつうの商売なら賭になる先行投資を生きていくのに必須のベースから回収する。

ソースがむやみに増大するとそれを無尽蔵に消費する仕組みが生まれる。実際には限られているリソースは局所的には無尽蔵に見えるから、気にしない、というのは本来であれば設計ミスでしかない。
家電製品において消費電力の少なさは大きな売り文句だけど、ウェブのサービスにおいてデータ量の少なさが売りになる時代は過ぎ去った。
でもさ、このデータ量の増大はユーザーからみたら従量課金するためのマッチポンプに近いよね。ただ同然だからやっているけど、そうでなくなったらやらないものなんてたくさんある。ソーシャルゲームにしてもその優越感ゲームを支えている、お金を払わない組が去っていってしまえば不毛な大地しか残らない。
スマホの普及はトラフィックを増大させたかもしれないけど、それがユーザー自身の選択によるものだったかどうかを見極めないと、従量制は終わりの始まりになってしまう可能性は高い。
モバイルのサービスはチキンレースの域に突入しているようにも思える。
みんなには回線が従量制になってまでスマホで使いたいサービスはありますか?