PC乗っ取り脅迫書き込みウイルスの作者は警察をおちょくる反権力のダークヒーローではなくインターネットの未来を奪う極悪非道

考えてもみなよ。はまちちゃんだって愉快犯的なことをやってたけど、実害が出ないように警鐘を鳴らしてたわけで、高木先生だって悲しいほど正攻法でダメなものを切り続けてきたわけだし。まあ、彼ら自身の認識がそうかどうかは別にして。そういう、ある種の自浄作用的な努力ってのはこのような行為によって無に帰すのよ。
警察の無能をあざ笑った結果は、冤罪を出さないための「ウェブの」仕組みづくりに転嫁されることになるのではないかと僕は恐れている。これが起こらなくても誰かが出来たんだから結果は一緒だ、と言われるかもしれないけど、早急な対策が求められるってことになるのはやはり現実におけるトリガーは必要で、それがこれになる可能性は高いと思う。
みんなが警察をおちょくればおちょくるほど、事案は重大化する。警察が無能なままでいることは我々にとっても不幸なことである。でも、原理的に防げないことを防がなくならなくなった時に彼らがするだろうことは、原理を変えることだ。
それには当然ながら抵抗があるだろう。でも、ほんとうに大事なことは、脅迫をしたら犯人が捕まることだ、と考える人は多いだろうし、僕もその点について争うつもりはないし。
警察の失態に溜飲を下げる前に、ウイルスの作者の非道を思い、恐怖に打ち震えるべきなんじゃないかな。決して楽観視してはいけない事件だと思う。