「税金ドロボウ」とは呼ばないから納期を何とかしてくれ

システム設計段階で困ることは、スケジュールは決まっているのに、仕様の決定が遅々として進まないこと。悲しいかな、日本は業務をシステムに合わせるのではなく、システムを業務に合わせて作るのがスタンダードですから、業務ユーザーが要件出しをしてくれないと先に進みません。でも、たいていの業務ユーザーは現場業務と兼務だったりするのですから、そりゃあ現場優先ですよね。われわれが障害発生はなによりも優先して対応するのと同様。

だから、

日常業務の上に、更新関係の業務(業者との打ち合わせだの、庁内の調整だの)が追加で存在していたわけで、それはそれでかなり忙しかったでしょうし、振り替えで休みを取るのも非常に困難だった様に思います。

埼玉県職員の残業2,000時間の件について - opeblo

という理由で非人間的な残業をするのはやっぱり要員が足りないかスケジュールが非現実的かのどちらかですよ。
はっきりいって、こういう状況は開発側からみても困りものです。業後に打ち合わせをたっぷり入れられたり、Q/Aの回答期限を1ヶ月以上超過したり。そりゃ開発側の作業だけで見積もればXXヶ月で終わるものも終わりませんよ!発注側がそれを考慮に入れないなんてことがあっていいものか。
最近では、提案時にユーザー側の作業時間を前提として入れることも多いです。つまり、「週何時間以上打ち合わせをすること。それができなかったら遅延してもしょうがないよね!」って約束を予め取り付けておくことです。
うん、業後に打ち合わせが増えるだけですよねわかります。

やっぱりこれは労務管理の問題だと思いますよ。貴重な業務担当者にノーと言わせない何かがあったんじゃないですか?絶対にどこか利害が発生しているところがあります。彼の人がアホほど残業して未然に食い止めた損害はそういう話だと億単位の金になっている可能性はありますよ。であるならば、ちゃんと人を雇うか、発注をケチらないでちゃんとした税システムがわかるコンサルを挟むべきだったんじゃないかと思いけどね。