ボリュームがでかいと費用対効果もでかい

当たり前の話ですが…

システムに対するほんのちょっとした改修依頼があります。そうね、込み込みで2人月くらい。でも、巨大なシステムにもなるとその後のテストからリリースまでいろんなところを巻き込むのでトータル10人月くらいになったりします。
僕たちも客から絞れるだけ絞ろうって考えてるわけではないので、「次の大きな改修の時に混ぜ込みません?そしたらうちの工数も少なくてすみますよ?」と言ったりします。
でもね、その判断は正しいとは限らないのです。

巨大な企業の巨大なシステムでは、1000人のオーダーでそのシステムを業務利用しているユーザーがいて、とくにそれが事務処理系であれば、一日ずーっと使い続けていることもあります。新システムを導入したけど、ここの使い勝手が悪くて今までより5%くらい能率が落ちてる、としましょう。たかが5%?違いますよね。1000人使っているなら50人分の仕事量です。つまり、同じ作業量をこなそうと思うと50人追加で雇って端末も用意しないといけませんね。パートで月10万のオペレータさんとしても月500万。10人月程度あっという間にペイします。
ウェブ端末なのにマウス使わないで操作できるようにしてよとか、端末側での自動補完機能を充実させてよ、とか、なかなかハードルの高い要求が多いのですが、jqueryなんかの普及でかなり楽に作れるようになりました。オールドスタイルのウェブ業務システムもだんだんクラサバアプリ並みのUIを持つことが増えてきましたね。
費用対効果の良いシステムを作るための勘所を抑えておくのは重要です。