安全なプロジェクト運営を求めるオーバーヘッド

リスクをできるだけ避けるためのプロジェクト運営というのはこの世知辛い世の中においては必要なことかもしれませんけど、時として技術者魂を減衰させる要因になるのもまた事実です。
「どう考えてもこれだけあれば出来る」という見積から三割四割上乗せは当たり前、という世界で出来るのは不要な紙の山と安全に倒しただけの糞つまんないコード。本当に必要なところまでシェイプアップすれば期間半分工数半分で出来るのにね。

誰もリスクを取りたがらないところで技術的なチャレンジはしづらいし、誰もリスクを取りたがらないところで効率化の試みは拒絶されるし。

安全な運営って言ってしまえば耳にやさしいけど、それって技術者として、その知見に誓って大丈夫、という言葉を発することが出来ないということと等しいですよね。

別に無茶無理無謀なプロジェクトをやるべき、と考えているわけではありませんけれどもね、技術者がプライドを持ち続けることの出来ない仕事ってのは収支としては採算がとれるのかもしれませんが、多大なオーバーヘッドが生まれており、特に人の気持が萎えていくとしたらこれほど厳しい結果はないと思っています。