ベネッセの問題は産業構造の問題ではない

主語が大きいぜ!

確かにベネッセにも問題はあった。しかし、この事件は「お金に困ったときに持ち出せるような場所に個人情報が転がっていれば、簡単に持ちだしてしまうことができ、根っからのワルではない普通の人が犯罪者になることも大いに有り得る」と示した!その点では大きな転換点だ。

http://tm2501.hatenablog.com/entry/2014/07/18/175009

いやね、そんなこと言ったら「裕福なバックグラウンドがない人間は低レベル労働だけすべき」って言う社会ができるだけですよ。どこまで身体検査するのって話。
今回のはもっと単純な話でしかない。個人情報の重要性の認識にギャップがあっただけ。なにしろ犯人が逮捕されるような案件です。コンビニのバイトがレジから金盗むのは産業構造の問題って言っているようなもの。どうせ主語をおっきくするんなら社会の貧しさとか言っちゃった方がまだ本質的だよ。

今回は、ちょっと困っている人だったら魔がさしちゃうくらいには個人情報の取扱いが雑だったってことだよね。
僕らが普段やってる仕事だって重要情報を完全に持ち出せないわけじゃない。信頼ベースの運用なんだけど、仮に問題になった時は誰がやったかばれやすい仕組みになっていることが周知徹底されているわけ。
そういう抑止力を作って行くのが個人情報に限らない企業のセキュリティ対策でもあるし、それをきっちりやって行くことは雇用者に過剰な身体検査をしなくても済む仕組み作りでもある。
大きな収入ったってすぐ捕まっちゃうことに見合うレベルじゃ全然ないんだからさ、リスク高いよってことが分かってたらそれを選択する人はそうはいない。十分な収入があっても犯罪に手を染める人だっているわけ。そこに大きなリスクがあることが目に見えているならそれだけでもそれなりの抑止力にはなるんだよ。