エンジニアがフリーランスで生きていくならクラウドソーシングは使わないほうがよいのでは

最近、会社でエンジニアとして働くことについて色々と考えるきっかけのような出来事がいくつかある。
現場で働いていると、どうしてもくだらない「計画のための計画」みたいなのを作る仕事なんてのがよくある。最悪なことにその計画は「遅れていることを遅れているという言葉を使わずに説明するための計画」だったりする。当然ながら毎日のように計画は変動し、毎週のように言い訳がましい(しかし相手もちゃんとわかっていて、遅れているという言葉を使わずに済んだことを確認するだけの)説明をさせられる。それだけの仕事で毎日が終わっていく。
リーダークラスのエンジニアに課されている使命は本来こういうことをすることじゃなくて、システムの設計をすることじゃないか。そこに疑問を感じてついに「仕事をするために会社を辞める」という人が出現する。会社に所属している以上、ある一定の立場ではやらざるを得ない管理の仕事をすっ飛ばすためには会社を辞めて現場には残るという手段が不幸なことに一番機能するのであって。

別件。ウェブで知り合った方とお会いしてざっくばらんに情報交換をする。働き方にはいろいろあるし、SIって一言で言ってもやっぱりいろんな種類があるんだよね。なぜ会社に所属して働くのか。なぜ会社を作るのか。この2つは大きく違うようで結局のところ大きくは違わないのだろう。

さて。

いつか、クラウドソーシングでうつ病になってしまった。とか、クラウドソーシングで身体を壊した等の問題が出てきてしまったら…

フリーランサーが地雷案件から身を守れるような仕組みを模索したい - 沖縄YouTuber すずきたかまさ「はいさい沖縄」/沖縄ホームページ制作工房

そもそも僕はクラウドソーシングってのが何故存在するのか未だにあまりピンときていない。ここでいうクラウドソーシングはランサーズとかそういう奴。
ITってのは実態がどうあれ「高度な技術職」であるべきだと思っているんだけど、だからフリーランスにしても小さい会社にしても、信用商売なんだと思っている。ここで大事なのはこの信用というのは一方通行なものではなくて、エンジニアの信用度だけではなく、顧客の信用度も重要だってこと。
クラウドソーシングっていうのは顧客側の信用度がさっぱりわからん中で技術をともすれば安売りさせられるところ(下手すりゃ搾取されるところ)であるし、逆に顧客側から見るとぼったくられる可能性があるところ(提示金額を安くしたところで成果が見合わなければそれはぼったくりである)でしかないように僕には見えてしまう。
それを防ぐことはもちろん可能で、サービスを提供しているサイトが顧客側に対してもエンジニアに対しても適切な評価を行った上で案件やエンジニアを登録し、マッチングすることだ。それをやっていない以上「出会い系」でしかないと思っている。

僕の周りでフリーランスをやっている人というのは基本的に人とのつながりで仕事をしているように見える。ぶっちゃけ技術力だけではなく人間力が高く無いとフリーランスは出来ないと思うし、その人間力というのは仕事を取ってくるためではなくおかしな仕事をしないというところに発揮されるものであるから、「そういうのがないからクラウドソーシング使う」みたいな人が地雷案件を踏みまくるのは必然でしかない。
一方で会社で働くっていうのは役割分担ができるってことだから、そういうの苦手でも技術だけで仕事をすることができるって部分はある。

人のつてを頼っているだけで案件が途切れないようなレベルじゃないとフリーランスでやり切るのは難しいんじゃないかなって思って今日も会社に勤めるのである。