IT技術者は足りないよ

ITに携わっている人間は多数いるものの、IT技術者という看板をしっかり背負える人は全然足りないよ。なんだかんだ言っても技術職なわけで、そう簡単に技術者が量産されるわけでもなくて、例えばいわゆるIT土方というのはごく少数のIT技術者の看板を背負える人と多数の単純事務に毛が生えたレベルのことしかできない作業者のセットのことを表現していることが多い。

実際に現場で働いているIT技術者からすると、「待遇良ければ自然と増えますって」というのが実感のようだ。

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この声を上げている人がそういう意味で真のIT技術者なのかどうかもわかんないけど、待遇が良ければ「ITの仕事に従事する人」は増えるだろうけど、依然として真のIT技術者の絶対数が大きく増えることはないと思う。
特に、ここ1年で事情があってたくさんの「この道3〜40年」の人たちに会ってきたけど、まあ今職探しているその手の人達って「40年やってそんなこともできないの?」って人が大半だし、そういう人が大量に「余っている」のが現状。つまり、そういう人たちをIT技術者としてカウントできるんであればIT技術者は余っているという話にしかならないし、そういうことでないからこそIT技術者は足りないって言われている。ぶっちゃけ、ここでいう真のIT技術者というのは現状売り手市場で、絶対数が足りてない(もっとも巨大プロジェクトにだいぶ取られちゃっているというのはあるけど)し、超高給を貰えるようなエンジニアも足りないけどそういう職場やそう慣れる人は限られている。年収6〜800万貰えるくらいのレベルの人材が大体においては足りてないんだと思う。そういうミドルクラスの人材が全然足りないというのが今のIT技術者不足の現状ってものじゃないかな。で、待遇悪いからこの業界に人が増えないってレベルの人がどのくらいの給与をイメージしているのかよくわかんないけど、このミドルクラスの人材ってのは地頭がよくてITに適正があればそう苦労せずに「お前できるやつだな」と言われるレベルではあるけど、そういう人ってせいぜい上位10〜15%くらいのイメージなので、業界全体の待遇がちょっと上がったくらいで雨後の筍みたいににょきにょき生えてくるようなものじゃないと思うんだけどな。

まあ3年後くらいには世間の波に乗っているだけの人材は淘汰されるしかないだろう業界なので次第に買い手市場にシフトしていくんじゃないかと思っているんだけどね。