大目に見る

テキスト起こし問題が提示した事実はCCの弱点とか著作権法の問題とか、そういう類のものではなく、極単純な、昔からずっと続けられてきた、合理的な話にしか過ぎない。
運用は、好意には優しく、悪意には冷たい。
厳密に言うとどうこうという話になっちゃってるのは、元々この本が現行の著作権に対しての問題提起であるため。だから、どうしてもそっち側の思考を元に問題が解釈されがちだけど、単純な話「改変」をどう捉えるかだけの話だ。「字が間違いすぎだから直してね」が揉め事になると言うのは正に運用のツボだし、それを言われたことでCCがどうのと言っても説得力が無い。最初のアプローチから考えると、大目に見てもらえることは無いのはわかっているはずだし、それでも「完璧じゃなくて良いから」と言うことに対して運用の範囲内で受け止める度量が無かっただけだろう。結果、CCとして明示的になっているところを厳密に適用すると言う話ではなくて、裁量のあるところを厳密に適用した。これは、相手ややり方によって態度を変えた、と非難されるべきことではない。ちょっと斜め上過ぎ?
だから、CCの問題点が露呈したわけではないと思う。問題があるとしたら、これが問題だと言って運用の余地を無くしてしまうことでそれは誰にとってもプラスにもならない。

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