名寄せって難しいのよね

同姓同名同生年月日くらいだったら「便宜上」同一人物として扱っているシステムは結構多いと思うよ。

事故の経緯に関し、銀行側の説明をまとめると、次のようになります。

寝屋川支店では、死者の親族からの要請を受けて、死者の銀行口座を閉じた。この際、三井住友銀行の全国の顧客の口座一覧の中で、死者と同姓同名、同じ生年月日の人物を、住所を確認せずに閉じた。

http://21432839.at.webry.info/201601/article_4.html

その人がどの支店に属する人かが重要であった時代ならともかく、今銀行にとってリテールのお客さんの住所は富裕層ならともかくそうじゃなければそれほど大きな意味合いを持っていないことも多いでしょう。

銀行についてはペイオフの絡みでずい分昔に名寄せのシステムは整えたんですが、実際のところ、システム的な名寄せを全て信じて何かをすることは難しいので名寄せされた人はことが起きた時にある程度人力で確認をすることが前提なんじゃないかと思います。住所ってよく変わる上に変わったことが通知されないことが結構ありますから、住所そのものは名寄せの完全なキー情報ではないんですよね。
三井住友のシステムがどうなっているのかはよくわかりませんが、もし名寄せされているのであればそれが「便宜上」であることを理解しないままオペレーションしてしまったってことで単純にオペミスか運用手順ミスですね。わりと由々しき問題なので隠してなければ行内ではそれなりに問題になって改善指令とか出てるんじゃないかな(住所の違う口座があるかを確認する手順とか)。

そういえば昔、実家の隣に自分の旧姓(つまり実家と同姓)で同名の人が引っ越してきた結果云々って話を見たことがあるけど、いずれにしてもID情報ってのはもうちょっとこう一意性が保証できる何かである必要があって、そういう意味ではマイナンバーは本来はこういうことを防ぐために必要な情報として重要なんですけどねえ…