同姓同名の恐怖

まずはこれをご覧ください。

まず青天の霹靂のような話だが、私のなりすましtwitterがあるらしい。
http://twitter.com/HidekiWada
非公開ということで私自身内容をみることができない。
もともと私はtwitterをやる気はないが、何の身分確認もしないでこんなものを平気で作らせる業者がメディアのような面をすることが許せない。

「いじめ自殺」 | 和田秀樹オフィシャルブログ「テレビで言えないホントの話」

おいおい、自分の名前は日本で唯一無二で、名前自体がアイデンティティーを保証するとでも?全国のわだひできさんは成りすまし・身分詐称予備軍として認定されましたよ?

まあ、これは不幸な勘違いだと思うけれども、そういった勘違いが出るくらい、メディア露出って特別なものだと思われているのだとしたら、どうかしている。

にしてもさ、実名がアイデンティティーを保証しないことなんてわかりきっているけれども、やっぱりそれなりに「名前があっている」ことがその個人を特定する何かだと思われることはよくある。銀行なんかで「名寄せ」をするときは同姓同名なだけでは当然一緒だとは思わないけど、以前、嫁に来た隣の人が同姓同名で混同された、という事件があったような気がする。日本人の名前のパターンはまだたくさんあるほうなんじゃないか(漢字があるから)と思わなくも無いけど、アメリカ人とか被りまくっているだろう。
個人を特定するためには個人情報をもっと出さなくてはならないんだけど、困ったことに、何か事件や問題があったときに、その当事者として提示される人物の個人情報は限られている。例えば、鈴木一郎(28)無職、だったりすると、全国の無職の20代後半の鈴木一郎さんは「まさかあいつのことじゃないだろうな?」と疑いの目をかけられるに違いない。

よくウェブで犯人探しや人物の特定をするようなときに、やっぱり名前とその周辺情報は有力な証拠として採用されるよね。ああ怖い。同姓同名怖い。有名人の本名と同姓同名とかだと超怖い。ウェブで誹謗中傷を繰り返す実名の人と同姓同名だったらきっと改名した方が良いくらい怖い。

この状態を防ぐには、個人を完璧に同定するためのIDを常に見せなければならないのだ。「10002340124通称鈴木一郎さーん」と窓口で呼ばれる日も近い。

いや、そんなこと無いよね。名前なんて個人をあらわす記号の一つでしかないことをみんながちゃんと認識すればよいのだ。
そういう意味では、「ID」に名前をそのまま採用することは明らかに馬鹿げている。そりゃそのIDにしないとURLにくっつかないよね、と思ったとしても、その名前で舞い込んで来る珍客の相手をすることまでは想定していまいよ。

とはいっても完全に個人を特定するIDが一元的に導入されるとそのIDを使用した全てのプライバシーは何かのきっかけで明らかになりうるものになってしまう。ってのも気持ち悪いよね。なかなかいい解決策と言うのはないものだ。