銀行系SIerからみた今回の経済問題

3つの理由とかは入れないようにしようw

第一期 サブプライム問題発覚直後

そもそも発覚前の銀行の利益って爆益といってもいいほどあったはずなんだよね。みずほFGで6000億くらい?それが半分以上吹っ飛んだというのも当初はわからなかったんだけど。
キャッシュの大幅な減少は、投資の抑制に繋がる。本当は三菱東京UFJ銀行が統合作業を終わるところで他のメガバンクに人が移動したり、東京三菱UFJが統合の余波を駆って次のシステム投資を行うところのはずだったんだけど。MUFGは統合が終わるまで慎重に、という言い訳で投資を抑制。他のメガバンクも目玉のシステム投資をしなきゃならんので既存のメンテ方面に大きなしわ寄せ。

第二期 巨額損失発覚直後

サブプライムの問題が意外と大きかったことが判明した直後。
もうメンテの案件も削られまくり、単価下降の要請も出る始末。そんななか、いよいよMUFGの統合対応要員が余り始めました!
この業界って大勢人が必要だけど、ある程度誰でも出来るとはいえ一応専門的な職だから必要なときだけがーっと増やすというわけにも行かず、業界全体で人数のバランスを取るしかないのだけど、現場の開発要員的な人はオフショアに仕事を奪われている。そんなさなかにセキュリティーや信用問題がある最後の砦、銀行業界から予定より過剰に人が放出されると途端に人余り。
通常、今回みたいに仕事のない状況だと内みたいな中間管理SIerは協力会社に「単価が下がったり規模が出ないならリリースさせてください」と引き上げを要請されちゃったりするんだけど、今年は状況がちょっと違う。「単価下げてもいいから現場に残らせてくれませんか?」だと。つまり、仕事がないのだ。
付加価値率の増加という名目のプロパー現場要員化でしのがざるを得ない状況で、協力会社に規模が出せなくて申し訳ないのだけど…

第三期 そこかしこが崩壊後

株価が超下がる。円が超上がる。そんな状況で相対的に海外の単価が下がったということだよね。でも色々と死んでいるので、経済情勢不安定の海外に果たして仕事出せるのかしら。ある意味チャンスなんだけど、仕事はない。

君ならどうする?

・とにかく、無理せんことだ。
・張り切るのは景気回復が始まってからでよかろう。

今度の不況でSI業界が悲惨な状況に陥りそうな3つの理由 - サンフランシスコ出羽守手記(masayangの日記

それまで会社が持つのかどうかが不安だよというくらい今の状況は酷い。こうやってしのげるのは「キャッシュフローが健全な」大手企業に限られそう。仕事がないってのはそう単純なことではなくて、クビ覚悟で暇していればよいわけない。クビ or Dieな状態。回復したら人が必要になるかというと、これを期に効率化に一気に向かうかも知れない。景気が回復したときにはもういらないよ、かもしれません。
不況だから無茶な案件が来るか、というと案件そのものがなくなってるからどうかなあ。日銭を回すために赤字でもいいから案件を取る、というのはあるかもしれません。後で痛い目見るんだけどね。景気が回復しても価格水準が回復しないとか。
ちょっと逆の話になっちゃうけど、こういう状況こそ健全化のチャンスだよね。無駄を無駄だといえる状況の到来なんですよ。改善提案とかで非効率な要因(へんな縦割りとか変なしがらみ依存とか)をやっつけちゃえばすごく良くなっちゃうかも知れない。だから、ここで頑張った人こそ報われるのかも。多分、頑張る方向が今までの延長線上になっちゃうような仕事は死人が出る。そうじゃない仕事の仕方を今こそ適用するべきなんだな。抽象的だけど。