「何でもできる」は「何にもできない」

構造不況の中、既存の仕事にしがみついているだけではジリ貧、というSIerとしては、そろそろ僕も営業をしなければならない立場。新しいお客さんに、自分たちは何ができるというのを説明することの難しさを痛感する。

だってさ、システム屋さんとしては、大抵のこと(ハードの製造以外)はできてしまうわけですよ。でも、それって何もできないといっているのと一緒だということをしみじみと感じるわけです。

システムを構築する場合、どのくらいの規模のデザイン、構築をどのくらいの期間でどのくらいの値段でできるか、というのが会社のできること、なんだろうけど、それは空き要員や予算の枠によって制限される。でも、日々変動するそれらの要因をお客さんに説明することって難しいです。

これこれについての見積もりを出せって言われれば、わりと簡単。でも、「じゃあ見積もりお願いしてみようかな」にいくまではものすごく大変。既存のシステムに知識がない時点で魅力ないもんね、今やってない会社って。

ってことは、「うちに任せるとこんないいことがありますよ」ってのを提示できなきゃならない。何ができます!ってのを明確に定義して、もっていける会社ってのが強いんだろうなって思います。ITでンチャーが強いのは、その一点突破力だろうし、大手ベンダーはなんでもできるってことに説得力がある。中小ベンダーとして、会社を特徴付けていくことがこれからの生き残りには大切なのかもしれません。