初音ミクはAKBに奪われたのか
なんか騒動になっている。
結構昔から思うことがあるんだけど、例えば漫画がアニメ化されたり小説が映画化されたりした時に、脳内再生されていた声と異なることによる違和感みたいなものがあったりするよね?ね?
「それは俺のXXではない」
ここでは声を例にしたけど、キャラ造形とかも映像作品では異なったりすることによって原作レイプなんて言葉も生まれる。
で、初音ミク。実に曖昧なキャラクターであって、これ以上なく個人が思い思いに「俺のミク」をイメージできるわけだし、それが狙いでもあるんだと思う。でも、ネットで醸成された「初音ミクとはなんぞや」のイメージの共有はあって、それに対して生々しい肉体であるAKBがあてられることについての違和感があるのはまあわかる。いっそ着ぐるみだったらよかったのに。
アニメや漫画がミュージカルになりました、的な話も結構あるじゃない。そういう時って、そのアニメに抱く妄想に沿った形での配役がなされないとアレなんだろうけど、例えば腐女子向けのそれの配役にジャニーズが、みたいなのって実際どうなんだろうか。
ミクの場合はファンの妄想力によって作り上げられてきたキャラクターとも言えるから、その妄想に対して土足で踏み込んでくるような存在に対する恐怖みたいな反応なんだろうか。
結果として黒歴史になったほうがみんなほっとするんだろうなあ。もしこれでうまく言って既存のファンとは別の方向でブレイクしてしまったら、「僕達のミク」は奪われたと感じるファンは多いかもしれない。