Plays Music of Kenny Wheeler / the Upper Austrian Jazz Orchestra

Plays Music of Kenny Wheeler
スコアごとゲストで行ったKenny Wheeler作品集ライブ。学生時代にはかなりお世話になりました。2枚組みなのでたっぷり9曲。ん、よく考えたら一曲が長いですね。2枚で9曲だもんね。音もタイムもバキバキなんで、セクションワークはかなり参考になります。やりすぎって話も。
名曲がめじろ押し。サックス以外のソロがいまいちではあります。頑張っている感はあるんですが、Wheeler世界に入り込むのはなかなか難しいようです。アレンジはともかく、バンドの音はちょっとパキパキ気味でTuttiは浮遊感より喧しさが先にたってしまっています。ベースもエレベっぽいしね。
Vocalが入っているんですが歌物はなかなかよいです。楽器として使われている部分はいまいちついていけていません。が、ラストのA Little Fellaではぶっ壊れたいい感じを出しています。ガーシュインのEmbraceable Youはフリーのサックスバトルから始まってテーマをあまり見せないアレンジのA.Saxフィーチャー物。なかなか何の曲だか分からない。もう一曲、Love Walked InはテーマをVocalがとった後は非常にオーソドックスな(Wheelerっぽくない)アレンジ。
Wheeler世界も繰り広げられています。1曲目Phoebe。最後が。うわー。これがなければやっていたかも。客受けを狙ったら最後で突き放しとかはいけませんね。3曲目Hotel Le Hot。ソロを回していくんでみんな頑張っているんですが、いまいちついて行っていません。残念。コンボ版もある曲ですが、Wheeler自身もそっちがいいね。5曲目、Looking Up。不朽の名曲と言ってもいいんじゃないかと思いますが、今初めて曲自体はWheelerの作じゃないことが判明。ショック。Hugh Fraserって誰よ。調べてみたら、これでTrb吹いてる人でした。いい曲だ。6曲目、Unti。読み方がわからないで困った曲。まったりな感じながらも上にぐいぐい転調していくテーマが力強い。S.Saxのソロはなかなかです。のちにAngel Songでもやってましたね。こっちはかなり抑えた感じでした。9曲目、A Little Fella。これはコンボ版では勢いよい演奏でしたがこちらは冒頭おかしいラッパバトルが合ったりVocalをフィーチャーして壊れに行ったりなかなかです。

まあ、Wheeler好きなら買っておいてもよいでしょう。HMVで普通に買えたのですが、なんか中身がCD-Rでしたよ。最初からそのつもりで買うんならまあいいんですが、ちょっと騙された気分。あ、あと奇声を発する客がいますよ。