WinFS開発中止
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0628/hot434.htm
Windowsのファイルシステムは結局MS-DOSの延長でしかなく、すなわちUnixのファイルシステムとファイルの考え方はほぼ同等のものです。DOS時代に慣れ親しんだディレクトリツリー−ファイル形式は、Win95のときにフォルダという呼び名と見た目で隠蔽したものの、Explorerを開くとツリー上。ショートカットで誤魔化しているわけです。
そこで登場したのはWindows Vistaのウリの機能として位置づけられたWinFS。RDBの考え方をベースにした?全く新しいファイルシステム。いや、ファイルシステムという名が適当かどうか怪しい。メタ情報をつけられたリソースはデータベース的に存在し、見た目上のファイルや置き場はポインタに過ぎない、つまりショートカットではなく、同じデータを複数箇所に持つことが可能。というより、全てがショートカットとして存在するようなものか。
しかし、この野心的なシステムは、Vista発売時の同時搭載ではなくなるどころか、ついにキャンセルされたらしい。
このことは何を意味するのか。
- WinFSに欠陥があった
- WinFSの実装において解決不能な問題が生じた
- WinFSのコンセプトを理解できる開発者が極少の為現実的に実装できなかった
- 従来のアプリケーションへの重大な非互換問題が発生した
こんなところでしょうか。
Microsoftは全く新しいコンセプトを導入するには巨大になりすぎたのか。実現した世界を見てみたくはあったけれど、Windows95の頃のバグバグな世界にはもう戻れない。PCはマニアの持ち物ではなく、生活必需品に限りなく近づいてしまったから。失敗して払う代償が限りなく大きいというリスクを克服できなかったんではなかろうか。
きっとこの頃だったらできたんだろうな。