科学者だって金のためなら本当のことは言わない

ウソを付くと言う意味ではなくて。例えば企業のヒモ付き研究はもちろん否定的な結果が欲しいわけでもないから「わからない」が「可能性がある」に言い換えられます。そりゃあ白黒はっきりしない類の、すなわち統計的なデータが必要な研究にとっては「有意差が出なかった」はすなわち「明確な効果があることは現時点では否定された」と言うことであって意味の明瞭な日本語を使うと「効果はこの実験では否定された」は真に科学的な態度により「効果はないといえるが未来の別の実験で検証される可能性は必ずしも否定できない」になり、肝心な部分を省略して「効果がある可能性はないとは言えない」と化け、スポンサーの都合により「効果がある可能性はある」になるわけです。
悪い例を挙げてしまったような気がするのですが、途中で示したように、真に科学的な態度が「わからないことは100%は否定しない」にあるのであれば、世の中の都合により話はいくらでも変える事ができるわけです。信頼できる科学者が言っているから正しいという態度も決して正しいわけではありません。どういうつもりで言っているか、すなわち文脈を読み取る力がないと信じることは盲目的な信仰と同じです。
科学の世界も空気を読む力が全く不必要なわけではなく、むしろ研究の意図を読み取り内容を曲解しないためには積極的に必要なのです。