非医療者側で出来ることは何か

大野病院の話も一段落して、少し界隈も落ち着いてきたみたいです。
何かと「逃散」で片付けられがちなこともありますが、正直なところ、いつまでも逃散逃散言われると本当に脅迫されているようにも思えてきてしまうので、ここらで医療者と非医療者での手打ちが必要なところかと思います…が、ウェブの議論空間ではそれほど意味がないんですよね。逃散を脅迫ではなく現実の問題と受け取っている人の中でしか議論が成立しづらいし。

折角、非医療者(といっても実は家庭内には医療従事者やヘビーな医療の享受者もいますし、システム屋としても保険診療についてある程度関わっているのですが)として問題に関わった以上は、それをある程度現実に波及させていかなければならないと思いつつ、現実において、多数を納得させる場もほとんどありません。

こうやって細々と訴えることは出来ます。せめて定期的に考えていきたいものです。また、自分の身の回りの人には出来るだけ伝えて行きたい。医療不信というのは不快な経験に基づくものですから、その経験を無視することは難しい。医者個人への不信であればまだマシなのですが…

このへん、医療者側からも、現状の悲惨さだけではなく、医療をより良く…とまではいかなくても少なくとも現状維持するためのどういう(個人的あるいは団体としての)施策がなされているか、などの情報発信があると嬉しいところです。正直なところ、つらいつらいとだけ発信されてもそれを非医療者に広めて理解を求める、というのは難しい。行政が悪い、病院の経営が悪い、なんて話は新橋のガード下で管を巻いているサラリーマンと大して代わりのないレベルの話に受け取られてしまいます。過大な要求とは思いますが、この問題の根本にはかつて医療業界が世間に与えた印象というものを引きずっている部分もあるはずなので…。それが今どう改革されてきたか、今後どうしなければならないか、現実にはどうなって(いて、それが非医療者に悪い印象を与えて)いるかなどの理解が進めばいいのではないかなと思います。
そして、その声を最大限に拡大して伝えていくことが、問題意識のある、非医療者として出来ることなのかな。声を上げる、以外の具体的な支援なんかは、実際に問題が起こってみないと難しいものです。

今ニュースで、臨床研修制度見直し検討についてやっています。いったいどうなるのかな。