公言することしないこと

好き嫌いと差別の違いは個としての立場と社会の成員であることの立場の違いなのだろうと思いますが、そのボーダーラインをきっちりと引けている人は意外と少なく、結果として差別的な発言ととられる文脈で発言してしまうということがあります。
それは決して「本音と建前」ではなく、区別されるべきものだと思うんだけど、受け取る方も混同しがちだし、発言する方ですら混同していることが多いように思える。
立場と背景をいちいち書かなきゃいけないのは面倒だけど、それをやらないと混同される、というのは本音も建前も立場も何もごっちゃになっているウェブならではの事情かも。
居酒屋談義だって居酒屋って空間だから好き放題いえるところはあって、ウェブは居酒屋談義「も」できる空間だけど、それがその空間であることは自分で明示しないといけないし、明示したところで全世界に発信するのはけしからん(という言い方ではなく、発言の無い様そのものを相手の立場から責められることがほとんどだろうけど)って言われるのは覚悟しなきゃならないのかな。
でも、けしからん派の人も、そういう言動を非難し、沈黙を強いると、逆にそんなの無視すればよいじゃないっていうウェブならではのスルー力を発揮されて逆効果かもしれないな。政治家や経営者みたいに無視することでのダメージなんて大してないしね。