メディアが違うってだけで売れるわきゃないわな

ブルーレイになって画質が上がったってのはある種詭弁。

「膨大な投資が利益に結び付いているのか。それが疑問だ」。立て直し策の策定が本格化
した10月末、中鉢良治社長はエレクトロニクス事業の主要社員を集めた定例会議でいらだち
をあらわにした。国内電機9社と研究開発投資の費用効率を比較し、ソニーの効率がパナソニックなどに劣り、非常に低いことを問題視したのだ。「不幸なのは高付加価値だと思った
商品が売れないことだ」(同)。資金と人材、時間をかけて育成した製品で稼げないのだ。

痛いニュース(ノ∀`) : ソニー誤算、ブルーレイが売れず - ライブドアブログ

ブルーレイの付加価値って、「高容量のディスク」という点にしかないんだよね。これだけ汎用フォーマットの価値が高まっているときに、メディアと再生手段が一対一で価値を持つことはないだろうに。単なる高容量のディスクが高付加価値製品になるかどうかというのはわかろうものじゃない。
いや、高容量であることの付加価値自体はそれなりに高いとは思うんだけど、そこに載るのが高画質なコンテンツ、というだけでしかないからパッケージとしての付加価値は相対的に下がっちゃうといってしまえたりもする。身も蓋もないけど。
VHSからDVDへの変革ってのは、メディアとしての性能がものすごくアップしている。それは、単に画質がよくなりました、という問題では全然なくて、操作性能、扱いやすさ(面積的なものも価格的なものも)、生産力等々、様々な形での進化を遂げている。でも、BDになったから何が変わったって「画質をあげるために容量を上げました」っていうだけ。さらに、めんどくさいコピーコントロールで付加価値を下げている。
今のところ、光ディスクの高容量化はHDDとかと違って単に記録密度をアップしましたというわけには行かないよね。HDDはメディアにドライブがくっついているのだ。光ディスク装置はドライブが別だからメディアを変えるというのは装置の買い替えを要求することで。実態から言えば、BDってのはソフトそのものではなくて、ソフト供給メディアに過ぎない。ソフトがユーザーニーズにマッチしていない限り、装置は売れないよね。