給料を下げれば不況を乗り越えられるのか?

年末あたりにもちらほら中小の倒産の話が聞こえてきて、もはやそんな状況でもないような風に思えなくもない今日この頃です。給料遅配も当たり前みたいな会社もあるなかで生活できる最低の賃金に下げたところでさて倒産は免れるのか。
そもそも仕事そのものがないんだからそれを何とかしないと仕方がないと思います。給料下げて乗り切れるのは、もともとそれなりの規模があって、それなりにメンテなんかの仕事が継続するのが見込めていて、1人頭の給料が下がった分が集まればそれなりのボリュームの金になる会社だけなんじゃないかと思わなくもない。

今の元請は、下請けに任せていたようないわゆる下流工程を自分たちでは行えないので、単純に下請けをきるだけではすまないのです。

2009年SI企業の不況の乗り切り方 - yvsu pron. yas

そうかな?どうかな?いわゆる下流工程も出来るような底力をもった元請が生き残るって話になったりしないかな?

単価の高い上流工程の人から、余ってくるでしょう。日本では、リストラはし辛いので、上流工程の人の稼働率が減ると、どこかでその費用を捻出しなければなりません。これはきっと、下請けへの単価を減らす圧力につながるんじゃないかな。

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上流工程の人の単価が下がるんじゃないかな。というか、単価って一律適応されるわけじゃないじゃない。単価が低いからやってられねーよって言って避けていた会社に仕方なく押しかけてきたでかい会社や高スキルの人たちが今までいた会社を押しのけるというような事態もあったりするんじゃないかなあ。

でも、実際は、優秀な若手も結構やめたと聞きます。逆にノンワーキングリッチは、あまり止めなかったといううわさも。

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IBMに優秀な若手なんているのか?wwwと思わなくもないここ何年かでしたが、優秀な若手が結構やめているのは今に始まったことじゃないですね。ノンワーキングリッチが辞めなかったというのは実情を知らないとなんとも言えませんね。

SI業界は、人が一番の財産なのだから、安易にリストラすべきではない。売り上げが、下がった分は、給与を減らすことで、補ったほうがいいと思う。

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100人が80万で稼動していると月8000万、給料が30万(税込み保険込み)でコストが45万だとしたら、利益500万。仕事がなくなって20人空きが出たら収入は月6400万、コストが4500万だから1900万÷100で給料19万(税込み保険込み)。半分非稼動になったら収入4000万、コスト4500万だから給料払わなくても赤字です。
ちょっと極端だけど、深刻に仕事がない状態になると給料が出なくなる事態も想定されますね。給料を下げることにも限界はありますね。このまま不景気が続くと、一時期のもろもろで本来の需要以上に増えた人の負担に耐えかねて、仕事を取れない会社から順次淘汰されていくことになっちゃうかも。IT業界、人多すぎなんじゃないかと思うんだよね。向いてない人がいっぱいいるっぽいし。

日本電産は、上の人から給与を下げている。

業績が好調な日本電産コパル電子を除く国内の全社員が対象で、
会社の業績に応じて減額幅は1〜5%とする。
労働組合があるグループ会社は既に労使間で合意しているという。
役員報酬は昨年12月から10から30%削減しているが、
永守社長の削減幅を30%から50%に広げるなど20から50%に拡大する。
日本電産 一般社員1万人の賃金を最大5%削減へ(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

こうあるべきでしょう。

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日本電産って休みたければやめればいい、の会社だよね。

大株主の状況
2008年3月31日現在

株主名 所有株式数 持株比率
永守 重信 11,952千株 8.24%
http://www.nidec.co.jp/ir/stockholder/index.html#stb5
年度 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
1株当たり配当金(円) 30 30 20 25 25 30 45 45 45 55
http://www.nidec.co.jp/ir/stockholder/index.html#stb3

去年7億くらい配当出てるんだし、今期の配当予想60円(まあドル円100円想定だから下がるだろうけど)もあるし、配当受け取らないくらいじゃないと説得力がないような気がしなくもありません。まあ、本題とは違うんだけど。

会社の成績と給料を連動させるには、利益の決めた割合をボーナスの原資にすれば良い。利益が増えるように社員も一生懸命働く。うちの会社は既にそうなっています。

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まあこれはそのとおりで、そうなっている会社も結構多いんじゃないかなあ。二年前、仕事の失敗によって赤字が出たから年収が50万くらい下がったよ。でも、仕事がないってのは中小SIerにとっては給料下げて乗り切ろう!ではなくて、会社が潰れるか潰れないかの瀬戸際だ、ってことのほうが多いんじゃないかなあ。
いずれにせよ、来年夏のボーナスはいまのところあまり期待感がない。給料下げて乗り切ろうってレベルですめばよいんだけど…
あと、大事なのは、給与を下げることでなんとかするのであれば、業績が回復したらちゃんと給与水準を上げることを示すことだね。特別に減額している(経過措置である)ことを給与明細に示すとか。基本給を下げちゃったらあとで元に戻すの大変なんじゃないかなあ。不況に備えて内部留保云々とか言い出しそう。