単純なモデルと誤った仮定

単純なモデルはいろいろな条件をオミットしているわけだから、現実に合わない点というのは当然出てくるし、ツッコミどころもいっぱいあるはずだけど、単純化が切り落としたところにツッコミを入れてもあまり反論として有効ではないことがありますね。
説明を単純にするために詳細に説明しても大して変わらない結論が出る部分は端折っちゃったような部分。これは暗黙の了解だったり、枝葉末節だったり、経験から明らかだったり、複雑な計算で求められた結果が単純な計算と近似していたり、という理由から端折っていて、本題ではない部分ということですね。
本題ではない部分にツッコむことの無意味さ加減もさることながら、「端折った」ことを「仮定を誤った」と勘違いして、それに対応した別の(今度は本当に)「誤った仮定」を持ってきて反論すると、単純なモデルが次第に単純じゃなくなって、詳細な部分で論破されるだけなんですよね。
もちろん、単純なモデルが端折ったと想定される部分がどうなっているかを踏まえて、逸れに対する適切な反論を行うことは有効な反論になりえます。
単純なモデルの言葉尻を捉えてもやりとりの時間はかかるし結果として間違ってなかったりで時間の無駄ですね。