なぞの「ゴースト暗算」

最初に登場したのって結構前だった気がする(今調べたら2011年6月に出版されてた)けど、急に話題になっているのはステマ?かなんかなのかなあ?
プレジデントもすげー記事書くわ。

つまり、このメソッドを習得した子は、1×1から99×99までの暗算をマスターしたことになる。これはやはり、世界的な発明ではないか。

東大医学部生が考案した「ゴースト暗算」が話題沸騰! | プレジデントオンライン

でも、やっていることはこうだ。
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47×6の場合、
1. 4×6を計算→24+
2. 7×6を計算→24+[4][2]
3. 24+4と2をつなげて282
これって筆算を横にしているだけだよね…なんでこれが流行るのか…

ふと思った。もしかして、筆算をしている人は暗算ができないと諦めてしまっているのではないだろうか。だとしたら、暗算って意外と簡単なんだよ、ということを教えてあげるという点ではわかりやすいのかもしれない。僕自身、暗算するときって頭の中で筆算している=こうやっているわけだ。
なので、換言すれば、これはやり方がわからない人に対してやり方をどのように教えるかの問題であって、教育論、認識論の類のものだろう。無論、発明でも何でもない。説明の仕方だけの問題だから。だからプレジデントはバカなんだけど、岩波メソッドメソッドなのは計算方法じゃなかったってことだね)自体が荒唐無稽ではない、と考えることができるかもしれない。そのあたりはもしかしたら本を読めばわかったりするかもしれないけど別にいらん。
最近はそろばんをやる子も少なくなってしまっているだろうけど、実際のところそろばんをやっていればこんなのは要らない。

ただ、こういうのを見るとどうかと思う。

「通常のひっ算では基本的に左脳しか働かないのですが、ゴースト暗算をしているときは右脳も左脳も同時に働いているというデータが得られました」

東大医学部生が考案した「ゴースト暗算」が話題沸騰! | プレジデントオンライン

つまり、左脳だけで済む計算を右脳も働かす(実際働いているか疑問)というのは効率が悪いやり方だということかもしれない、という発想はなさそうだ。それ以前に、右脳左脳って話自体いまやほぼトンデモの域に達しているトピックではあるが…(差がないわけではもちろんない)

まあね、方法論を感覚的に捉えるというやり方自体は悪くないと思うんだよね。一回わかっちゃえば、馬鹿馬鹿しいたぐいのものでも、わかるまでは未知の世界なわけで、そこに一歩踏み出すための方法としてなしとは思わない。でもさ、なんかへんな売り方だよね。

あとさ、2ケタ同士の掛け算ができたところで、世界的な人材になれるわけじゃないよね。思考のトレーニングにはいいかもしれない。まあナンバープレートの数字4つを使って10にするゲームでもやっていたほうが良い気がするけど。別にインドは掛け算得意だからITが栄えたわけじゃないからねえ。