NAVERまとめの低俗なワイドショー化問題

ルーマニア若い女性が殺された事件についてのまとめが酷い。酷いのでリンクは貼らない。
何が酷いかって、大して報道と代わり映えのしない内容に、本人の写真やTweet、知人や親族のTweet、親の職業やらを寄せ集めて掲載しているところ。しかも、現在は非公開のものも含めて。
無論、それらは公開されたり報道されたりしたものだし、誹謗中傷がされているわけではないから、如何に親族が詳細を伏せたいからといって、問題視するのがおかしいのかもしれない。けれども、とってもキモチワルイ。
そもそもNAVERまとめって報奨目当てで作るわけじゃないですか。


これが報道であるならば、ある程度の大義名分はあり、それでもなお報道によるセカンドレイプは問題になっていますよね。いわんや週刊誌をや。そんな中で、個人がカジュアルにウェブの情報を集めることで同じようなセカンドレイプができてしまう。これってウェブの性質上ある程度は避け得ないところではあります。ただ、既存メディアにおいては、しがらみで報道できない、というマイナス面はあったものの、社会通念上問題があると見做されたものについて報道抑制がかかるという動きはありました。事件が重大になれば簡単に無視されるけどね。逆に、ウェブはカウンターメディアとして、既存メディアが「何故か報道しない」ことを暴き立てる役割はあった。でもそれはこういう低俗な行為を肯定するための仕組みではもちろんないんだよね。

ここ最近なんどか繰り返していることだけど、自由というのは必ず責任という紐がついている。報道の自由だって報道基準という枷を自ら提示することによって、自分たちがある程度の正義を持ちうることを証明している。
翻って、ウェブの自由はどうか。残念ながら、ウェブには倫理規定というのは既存の何かに付随するものにしかありえず(主に法律に定められたものしか基準にせず)、個々人の倫理、マナーに任されている。いや、それ自体はウェブの自主自律として尊重されるべきなんだけど、価値観が統一されていない結果として自律できているとは到底思えない状況ではあります。
だから、サイトごとにある程度の基準を持って運用され、時に問題になります。典型的なのが2ちゃんねる。特にその削除運用においては必ずしもルール化されている事が正しいことを担保されないというものになってしまっていますよね。


ということで、基準を作るのは難しいとは思いますが、あれが放置されるのであればNAVERまとめは爆発しろ。