The Far East Suite / Duke Ellington

極東組曲
高校三年のときに先輩から貰ったCD。思えばこれがBig Bandとのきちんとした最初の出会いだったような気がする。もちろん、吹奏楽でグレンミラーをやるときにちょっと図書館から借りて聴いたことがあったりはするのだけれど。しかし、そのCDをくれた先輩、なんでよりによってこれだったんだろうか。
Duke Ellingtonと言えばSwing Big Bandの代名詞みたいに思われているふしが無くは無い。A列車で行こう、スイングしなけりゃ意味がない、サテンドール、キャラバンと枚挙に暇が無い。しかし、個々の音色まで考慮した上で各楽器を自分の意のままに演奏させるアレンジはModern Big Bandの臭いを濃厚に感じさせる。このCDは極東と言うか中近東〜極東あたりの印象を元に作られた組曲+1ですが、1曲目のCat Andersonの咆哮には衝撃を受けたものです。ちょっとオリエンタルなムードを湛えたJazz。神秘的なEllingtonのソロも印象的。Ellingtonの譜面は吹いている当人たちもなんでこうなっているのか分からないほど摩訶不思議だったそうですが、むべなるかな。なお、この録音がEllingtonの片腕、Billy Strayhornの最後の作品になってしまったようです。
学バンでEllingtonianと言えば誰もが京都大学の名を挙げることと思います。そして、山野の次の日の東京ライブ。僕は山野でこのCDから一曲やった京大のあまりのエリントンっぷりに感動してライブを聴きに行った挙句打ち上げまでお邪魔してしまったことがありますが、皆さん元気ですかね。