「興味深い」と「上から目線」

先のエントリのコメント欄より

# otsune 『「興味深い=上から目線」というのが当然だと考える人が不思議です。』 (2007/03/25 15:44)
# NOV1975 『横から目線とか言えばいいのかなあ。いずれにしても観察者の目だから嫌がられるのはわからなくもありません。』 (2007/03/25 18:16)
# otsune 『「わからなくもありません」という人は結構居るのですが、論理的にそれを分析して説明してくれる人が居ないので良く理解出来なくて歯がゆい思いをしています。
「理屈じゃないんだよ」「当然じゃないか」という説明に成っていないことを言う人は居るのですが、そこからさらに踏み込んで「なぜそう思ったのか」「そしてそれを”当然”という強い表現で書いても構わないと思ったのか」までの解説が無い。』 (2007/03/26 03:19)

自意識過剰をトリガーにした批判(勘違い)に対する防衛の発動が原因だから説明できないんじゃないですか?わからんでもないってのは(そういう表現をするとき大抵はそうだろうけど)感情の面で、なわけだし。
きっと「僕は|私は批判されたくありません!」ってのを上から目線という言葉を使って言いたい。「上から目線」ってのは興味深いという行為に対する柔らかな否定のニュアンスの発言ですよね。
自分は観察対象じゃない、ってのは大げさに言うと人間の尊厳がどうたらとかになりがちだけれども、そもそもWebに文章を公開するのはこれも大げさに言うと、尊厳の部分を完全に放棄し、観察者たちに委ねるという行為であると思います。まあ捨て去る必要はないんだけれども、必要以上に他人に自分を尊重することを要求する場ではない。
表現者としては程度の問題はあれ、いくらか自意識が過剰で無いとお話にならないとも思うのですが、それに対して客観的な意見のなんと恐ろしく、そして卑怯に見えることか。ましてや、客観的なのに主観的であり、また世の中の多数派を代弁しているような意見においては。
「興味深い」という言葉そのものには上から目線的なニュアンスはないと思うのですが、その客観的な「観察」という行為を上から目線と捉えることが多いんでしょうね。発言した当人にとっては観察ではなく感想だったり感心だったりするものですけれども。ただ、文脈的に小ばかにしたような状況で使われるという事例がそれなりにあり、マイナスの事例は目立ったり記憶されやすいから全部が全部小ばかにしていると勘違いする人はいそうですね。
僕は興味深いと言われるとどちらかというと「興味をひけたよ!やった!」と思ってしまうくらいなので言われて憤る人たちの心情を完全には推測できないのですが。もしここで書いたような機構により否定的に捉えられているのであればそう思ってしまう本人たちはあまり認めたくないロジックかも知れませんが、あえて自己分析をしてくれる人はいないものでしょうか。