新聞記者も例外ではないよね。

新聞記者は新聞社による編集の手を得ているから(名誉を毀損するような記事を世に出すのは新聞社の責任だから?)、記名ではなくてもよい、とお考えの人もいるようですけれども、世のパブリッシュ行為に対して執筆者の主体を実名化する先鞭をつけるべきは新聞記者なんではないかと思います。ここで一つポイント。すべからく実名化すべし、という考えの下であれば、そうであるというだけで、「新聞記者は全て記名で記事を書くべし」と言うのが本旨ではありません。
さて、なぜそうなるかと言うと、ブログなどの実名化を志向するのであれば、対抗言論がフェアでなければならない*1のですが、ウェブのオープンな性質上、特定の組織を隠れ蓑としたネガティブキャンペーンが行われる可能性は否定できないし、それが一個人に対抗できるものとは思えません。議論する相手が記者ではなく新聞社になってしまうと、物量でも押されますし、こちら側が過去の言論を逐一トレースされるのに対して、その記事を書いた記者個人をトレースすることは難しい。それだけではない、様々な点でアンフェアになりそうなのはなんとなく想像が付きます。
文責対文責が個人対個人にならないとやっぱりフェアじゃないですから、権威の無い一般人はブログを書くな、と言うのが前提ではない限り、総実名化の中に新聞記者も含まれるのが自然のように思えますね。

*1:なぜそうでなければならないか、についてはここでは前提とします。この前提が崩れるならばこの議論の主題そのものが意味を成さないと思っています。つまり、検証するまでも無く実名化なんてしなくて良いじゃんと言う結論に達してしまうと思います