日本人はバカになったか

バカという評価は非常に難しい評価で、頭が悪いとか融通が利かないとか、ツンデレテラ萌エスとかマルチミーニングの単語でもあるため、こういう言葉を突きつけられると、そんなくくり方ってあり?って思ってしまいます。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20071219/143430/
まあ内容を読むとKY能力足りない的な話に思えて仕方がないのですが。
暗黙の了解ってのは、バックグラウンドと文脈の両方を共有して初めて可能になるものであるので、立ち食いそば屋さんなり誰なりが、今までどんなお客さんを相手にしてきたかと言うことに思いを馳せれば、俄かにバカと決め付けられるものではありません。もちろん、その中には単に「理解力の足りない」人や「類推ができない」人も混じっています。この人たちをある一つの価値観から「バカ」とすることは可能です。でも、本当に全体が相対的にバカになっているかと言うとわかりませんよそれは。こう書くと職業差別っぽくなるからそんな意図はないと断りつつ、気に障ったらすみませんが、電車内の売り子あるいはその他のバカだこいつと思った人がいた職業は、昔に比べてその他の職業に携わる人が多くなったから、相対的にレベルの低い人しか集まらなくなった、という可能性だってあります。もちろん、こういう仕事がやりたいっていってやっている人の中には優秀は人だっているでしょう。どの職業だって優秀な人は優秀だし、無能な人は無能。
で、言ったこととちょっとでも違うものが出てくるとクレームつける人とか、社会全体が空気読めなくなっていく過程の中で、クレームを最小化するためのマニュアル化ってのも当然の流れであり、人がバカになったというか、自らをバカと見做してマニュアル化することにより、事故を防ぐというような、防衛が必要な空気ができたことがこういうバカな対応がまかり通る原因なんじゃないかと思います。つまり消費期限がどうこうとかいって騒ぎ立てたり、ちょっと思うように行かないとこういう記事を書いたりするような人が増えたせいですよね。
空気を読み間違えたときに笑って許してあげるような、そんな社会でないと、機転を利かせる対応と言うのはリスクになりえます。サービス業の最前線で、客の素性がわからないようなところでは、それがちょっと難しくなっているのが今の社会です。
むしろクレームをつけないよう主張するのが、こういう風潮をなくしたいジャーナリストなり社会に対して発言権がある人がするべきことなんじゃないかと思いますけどね。