mixiの規約改正問題は本質的には著作権の問題ではない

単なる著作権の問題だったら、例えば無断で出版(そういえば運営がじゃないけどコミュニティーでの出版問題ってあったな)とかそういうのは問題になるかもしれない。SNSじゃなくてオープンなblogだったら、公開する時点でいくつかの点において暗黙の了解を示しているとも言える。でも、mixiってクローズドであり、半プライベート、関係性重視のサービスであることが商品性のメインなんだよね。そこを揺るがすような文言があってはならないというか、自ら価値を毀損する行為といってよいでしょう。
ありていにいえば、プライバシー的な情報に対する権利のコントロールを委ねるのはキモチワルイ。これが一番の問題。また、退会した後コントロールできないコミュニティーの書き込みの問題。
mixiの運営だって、実際にはこの辺の中身をコントロールしたいという話ではないと思うんだよね(許可を取って何かをするときに出来るだけスムーズに、という意図はあるでしょうけれども)。でも、前にも書いたとおり、今の経営陣を信用することが規約を認める条件にはなりえない。経営者はかわることがあり、この膨大な個人情報を全面的に委ねるに足る人をこちらが選べる訳でもない*1
正直、これがはてなの話だったら、僕はすでに全世界へ公表しているわけだし、著作者人格権を主張しないっていってもあまりにフェアじゃない扱いは訴える余地があると思うのであまり気にならない。でもSNSってのはそれでいいんだろうか。
そういった点からすると、やっぱりユーザー向きでない姿勢を感じざるを得ない。そこにある情報をビジネスのためのリソースとしてだけ見ているのであれば、きっと上手く行かないよ。
あと、規約は任意に変更できるってなっているんだから文句言う方がおかしいっていう意見もあるみたいだけど、客商売ってそういうものじゃないよね。会費無料がキャンペーンで、最初から一年後有料になるのが通知されてたモバイルSuicaですらあのざまなんだし。嫌なら止めるで済むことは済む。それがユーザーと運営のお互いにとっていいことではないと思うから苦言を呈するんだよね。

*1:逆に言うと、今の経営者を信用しているということになるけど、さて、みんなそこまで考えているものか