そろそろ新人も配属の頃

会社によると思いますが、大体新人研修は2〜3ヶ月で、早い人はもう配属済みだと思いますが、結構な人が6月または7月から配属になると思います。
さて、去年初々しい新人だった後輩たちも、もう2年目で先輩になっているわけですが、まだ学生気分が抜けてない奴とか、バリバリ働いている奴とか、既にそこそこ差がついているのです。この差は一体なんなのか。それぞれの個性が見えてきて面白い反面、こいつ大丈夫かしらという危惧が現実にならないようにする大変さはあります。
自分のやっていることが、世の中にどう役に立っているか(あるいは迷惑をかけているか)の実感がないとイマイチ仕事感がでないのかもしれません。SIerの世界は特に、作っている本人には一切関係ないシステムだったりすることが多いので、役に立っている姿を想像できないのかも。
でも、優秀な人とそうでない人の間には、置かれた環境以外に厳然たる差があるのも事実。そして、その差はある程度は心構えで埋めることはできそうです。見た感じだと。
地頭力以外のところで差があるとしたら以下の感じです。ざっと。

出来る人の傾向
  • 物怖じしない。ある意味無謀
  • ルーチンワークは効率よくこなす方法を考える
  • 良く覚えてる、または良くメモってる(覚えてる、は正確さを要求しません)
  • etc...
出来ない人の傾向
  • 自分が何やってるかに興味ない
  • 言うことを聞かない(言われた通りやればいいことをやらない)
  • 他人に聞くのを嫌がる。そのわけはプライド
  • etc...

で、これは実際には表裏一体です。出来る人の傾向にあるものも下手をするとタダのバカとか型に嵌まっただけの機械を生産しますし、出来ない人の傾向のあるものが物事の深遠にたどり着くための要素になったりもします。
だから、「今の」現場で使えるかどうかで評価するのではなく、長い目で見て評価できればいいなと思います。
でもあからさまにやる気がないのを仕事がつまらないせいにして、でも面白い仕事をやらせろと要求もしないで陰で愚痴っているだけのような奴はダメですな。10年泥のように、というのはIT業界の文脈的にはあまり良くない話でしたが、若いうちのある程度のがむしゃらさというのは絶対にあとの糧になります。
つまらない仕事を面白くするスキルというのは結構重要で、だってこれからの長い人生、面白い仕事ばっかりできるわけないじゃないですか。そんなとき、つまらないからやめるってみんなが言ってしまったら社会って成り立たないよね。別に仕事が面白くなかったら職場を面白くすれば良いし、あるいは仕事と関係ないところで楽しむことで仕事の相対的な位置を落としてみるとか、色々あります。
どうも最近自分のやっていることに疑問を感じる2年生くらいの人は、まず自分の位置と、何が面白くて何がつまらないかってのを考えてみるとよいんじゃないでしょうか。将来像が思い浮かばないときは、先輩と話してみよう。そういうことがイメージできる相手が誰もいない会社だったらもしかしたらあなたには合ってないのかもしれませんけれども。
良く3年は勤めろ、といわれます。実力と現場に恵まれなかった人でも、2年目になれば学生気分は抜け、3年目の仕事で自分の向き不向きや将来がイメージできるかがわかってきます。そして、大体社会人一般(まあ、ホワイトカラー)としてのルーチンワークは身に付きます。つかない人もいるけどそれはちゃんとやってない。で、3年目の途中くらいには自分が何をやりたいかはおぼろげながら見えてくるんじゃないでしょうか。
中途で転職、というのは多分ここでの「社会人としての基礎能力」+「将来のビジョン」が見えて初めて成功します。そして、転職しない場合もこの能力とビジョンが身についていることがその先に進めるための条件になるわけです。1〜2年目で転職する人が第二新卒って言われるのも多分そういうところがあるのだと思います。
気分はいつまでも若々しく、常に先端を求めてもらいたいけれど、学生と社会人はそのベースとなる部分が違うんだよ、というところだけははっきりと自覚していってもらいたいですね。