バッシングされる公務員とお医者様

どうもそのメンタリティーに特権と呼ぶとちょっと違うかも知れないけど、そういった類のものがあると思ったのです。
ほら、以前、公務員の「〜しか貰ってない」ってので「恵まれてるくせに!!」って反発が来たじゃない。あの人は知事に対して相対化したつもりが、実はそれを観客としてみている民間で働いている人と相対化しちゃったんだよね。
で、これ。

今年からいきなり、専攻する診療科を学校(と国)から指定されるようになるそうです。つまり、
「○○科には何人、○○科には何人行くように」
って事を今年度の卒業生が集められて言われたそうです。

産科医療のこれから: 防衛医大の6年生

確かに、「いきなり」言われるってのは問題かと思うのです。そんなの入学時にそうであるって言っておけよなと。でもね。

「義務年限だけ働いて自衛隊退職、その後民間病院とかでバリバリ」
なんてことも出来るのですが、医者はつぶしの効かない職業なので、基本的には自分の専攻したい専門科で一生生きていこうとするのです。それを曲げられてしまうと医学生の一生にかかわります。

産科医療のこれから: 防衛医大の6年生

ってのはどうなんだろうね。これって他のつぶしが利かない職業と相対化してない?
ブクマコメントにも書きましたが、例えばIT業界だったら右も左もわからないままホストの案件に突っ込まれてはや10年なんて人はたくさんいると思います。中にはまったくつぶしがきかない技術者になった人もいるでしょう。え?早く止めて他の職業に行けばいい?今だったらいざ知らず、10年前はリストラの嵐だったんですよ。どこの業界もそんな話はたくさんあるでしょう。一人身だったら転職にもチャレンジするけど…って人も多いだろうし。職業選択の自由って言ったって、実際に自由にやっていける人はそんなに多くはいないと思います。
まあ、義務年限まで逃げ出せない防衛医大とは事情が異なるとはいえ、防衛医大に行くこと自体がその辺を覚悟した上での職業選択なわけですから、そんな一生にかかわるなんて強調されてもどうかなあって思ったりはするんですよね。この方も募集要項にあれば問題ないでしょうって言っているくらいだし…そのわりにはその後であげられているたとえ話は募集要項にあっても成立する話ですけどね。