「心配ご無用」といわれるとかえって心配な罠

ある一人の頭脳に全世界の去就が掛かっているというのは壮大ではありますが、怖い話でも。

しかし、「ブラックホールができると、地球や私たちの宇宙まで吸い込まれてしまうのではないか」と心配する声もあった。このため、LHCを開発・運用する欧州合同原子核研究機関(CERN)が、ノーベル物理学賞受賞者らでつくる委員会に「安全審査」を依頼していた。

http://www.asahi.com/science/update/0625/TKY200806250038.html

一つ素朴な疑問があるんだけど、この委員会は専門家の集団なの?
まあ、それはそれとして、誰も作ったことのないものに対する安全審査って出来るものなんでしょうか。

報告書は、「ブラックホールはエネルギーを放射しながら縮んでいく」という英国のホーキング博士による「ホーキング放射」の理論などにもとづき、たとえブラックホールができても、すぐに消滅してしまうと説明。

http://www.asahi.com/science/update/0625/TKY200806250038.html

理論などの「など」の部分が気に掛かりますが、きっと他にも色々な根拠があるのでしょう。極微だから、放射ですぐなくなっちゃうってことなのかな。そういえば、縮んだあと消滅しているブラックホールって観測されているのでしょうか。
ところで、ブラックホールに吸い込まれた質量ってどうなっちゃうのかなあ。なんか読めばわかるのかな。後で探してみよう。

また地球などにはLHCでできる以上の高エネルギーの粒子(宇宙線)がしょっちゅう衝突しており、その時にミニブラックホールが生じているかもしれないが、地球がのみ込まれたりしていないことなどを根拠に、「実験は安全」と結論づけた。

http://www.asahi.com/science/update/0625/TKY200806250038.html

でもこれはどうなのよ。「かもしれない」が「していない」って根拠にならないだろうw
原文での発表はもうちょっとマシだったりしないのかな。今までにミニブラックホールが自然に発生していない可能性は0.0001%以下で〜みたいな。ほんとにこう言ったんであれば科学者としてどうなの?とか思っちゃって不安になるんだけど…
もうちょっとマシな根拠がありそうなものだけどなあ。