取りに来るのを待っていたら広告にならないよね

宣伝と言うものは単に情報を置いておくだけではダメで、多くの人が見に来るところに置くことではじめて効果が上がります。もっというと、多くの人が見に来るところ「で」展開されることが必要だし、それが単に目線の一角でアニメしている程度ではそれなりの効果しかないわけで。
最近のウェブ広告にはページ遷移前に一回全面広告が出てから行くものがあります。今のところテレビCMに近いのはこれかな。といってもビデオで早送り中にある広告よりも飛ばされて認知されない度は高そう。
こういう、人が集まるところは人気が高いので、当然競争が起きるところから費用が発生するわけですな。企業のウェブページで宣伝ってのはそれがもともとほしい人にしか訴えかけないのです。広告は、そんなもの欲しいとも思わなかったしそもそもその存在を知らなかったというような人にも欲しいと思わせることが必要ですよね。

それは、自社のサイトでその製品を広告すること。そう、自分でサイトを作って公開すれば、極論0円で広告が出せてしまうのです。たしかにこれでもサーバ代、製作代、管理費などはかかります。しかしそれは既存の広告出稿費よりははるかに安いのではないかと。言ってみれば、出稿費と制作費のうち、制作費分しかかかっていないです。
個人がただ出しても、6hotな場合は多いですが、それなりに知名度のある企業サイトのアクセス数というのはバカにできません。それなりのSEO対策をしている企業ならば、企業名、製品名を打ち込めば上位に出てきますし、その関連ワードでも出てくる場合があります。うまくいけば、関連ワードであまり知らないような会社でも上位に出てくることがあります。

既存広告が減っているのは広告主が「0円の広告」を手に入れたからではないか - 空気を読まない中杜カズサ

そんなわけで、この種の広告はオンデマンドで効率は良いのかもしれませんが、マスマーケティングとしてはそれほど有効ではないのではないでしょうか。まず検索してもらわないと話にならない、誘導しても興味がない人はすぐ帰ってしまう。その商品が欲しくなるイメージを15秒とか30秒で植えつけるためには自動で全部流れて飛ばされないという状態が必要です。見ても見なくてもいいものは見ないでしょ。興味がある人にだけ、というのは既存のユーザーに対するダイレクトメールとそれほど変わらない。
やっぱり放送というメディアは広告との親和性はとても高いですね。映画館とかもそうだけど、ユーザーが自由に時間をコントロールできる媒体ではなかなかこういった広告効果は出しづらい。インターネット広告の最大の弱点はそこでしょう。