泥縄って言ってもさ

泥縄とは、「泥棒を捕らえてから縄を綯う(なう)」であり、事が起きてからあわてて準備すること、ですが、後手に回ってしまうことを指しますな。

IT業界、特にWeb業界が他の業界と最も異なるのは、泥縄が失敗の理由ではなく成功の理由だということにあるのではないか
(略)
必要になる前に手を打つのではなく、必要になってから速攻で縄をなう。ヒトもカネも、そして会社というヴィークルさえも、必要になってから調達する。これが、どうやらIT界の成功法則のようである。

404 Blog Not Found:たった一つの冴えたやり方@IT - lingr to stop lingering

んー、これは泥縄かなあ。泥棒が逃げる前に縄を綯えるだけのスピードを用意できていれば、それは泥縄とは言わないのでは。もっとも、

また、泥縄というとマイナスイメージが大きいが、逆転の発想で泥縄を推奨する考え方も出てきている。

泥縄(どろなわ) - 日本語俗語辞書

とあるので、言葉の新しい使い方、というだけかもしれんけど。

こういうのは、成功例だけをピックアップすれば正しいように見えるけど、実はその後ろに泥棒を逃がしまくっている失敗例が沢山あるようにも思える。成功する秘訣というよりは、失敗しても傷を負いづらいやりかたと言うだけなんではなかろうか。
体験談や単なる事例紹介は成功のためのメソッドには繋がらない。XX的経営が会社を変える、見たいなのは成功数じゃなくて「率」に裏づけされたものでなければギャンブルに乗り出すようなものかもしれない。