烏賀陽さん勝利!おめでとう!

例のオリコン裁判の決着がついたようです。

東京高裁でオリコンは判決を待たずに自らが「敗訴」を宣言する「請求放棄」をしました。法的には「自分の請求(提訴)には理由がないので、提訴を放棄する」という宣言です。

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勝訴という表現や敗北宣言という表現に対して「ジャーナリストの信頼」云々という向きもいるようですが、音楽ジャーナリストに何を求めているんだか(とはいえ、新聞社出身なんだからもうちょっと正確な表現はあるとは思いますが)。大げさすぎますね。
ともあれ、電話で軽くコメントしたことを勝手に編集され掲載されたものに関して出版社をすっ飛ばして個人に高額の賠償請求をする、というオリコンのやり方が法廷で通用しなかったのは事実です。SLAPP(大企業や団体など力のある勢力が、反対意見や住民運動を封じ込めるため起こす高額の恫喝的訴訟)は不正義であることが結果として示されたのならよいのではないかなと。

和解条項によると、▽サイゾー烏賀陽さんに対し、了解を得ないまま掲載したことを謝罪し、損害賠償金として500万円を支払う▽サイゾーオリコンに対し、音楽ヒットチャートの信頼性について、読者に誤解を与えたことを謝罪する▽オリコンは損害賠償請求を放棄し、烏賀陽さんはオリコンに対する反訴請求を放棄する。

これを見る限り、和解の内容には烏賀陽さんの責任を問うところは一切ありませんので実質勝訴と言っても問題ないんじゃないかな、と思いますね。もともとコメントの内容が事実であるかどうかを争っていたわけじゃないのだし。サイゾーからの賠償金で裁判費用は賄えたのかな?

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