ウェブは嘘情報を流すのに最適なメディア

またぞろ狼少年、な話を聞くたびに、そう思う。正確に言うと「真偽不明な」情報が流れまくっているメディア、というところかな。
古くはチェーンメール、最近ではtwitterでのRTで善意の情報提供が流れる。ウェブの一つの特徴は、一次ソース以外のメンテナンスされなさ、つまり、訂正力の低さであり(もっとも既存メディアも訂正するときに報道したときと同じ時間をかけないという意味ではろくなものではないが、少なくとも訂正はするだろう)、また、それが残り続ける、というところだ。古い新聞でたまたま訂正前の記事を発見するよりもはるかに容易に、広く伝播された誤情報を検索することが出来るのがウェブだ。
チェーンメール的な転載がよくないのはそういう点にあるし、誤情報ばかり飛び交うとウェブでのその手の情報の信憑性すら疑われる。
じゃあ、どうすりゃいいって?広く発信したい人は状況を伝えるページのリンクのみを広めてもらえばよいじゃない。なぜ正しいかどうかわからない情報を、広めるのが目的でじゃんじゃん転載してくださいという必要があるのか。
「これ面白いね」みたいなのがRTとして広まっていくのはウェブとしては面白いんだと思う。けれども、緊急発信みたいなものはやっぱり一次情報たらんとする努力がないと正しい結末に至らない。もちろん、URLを伝播するだけではことの重大性を伝えるには不十分かもしれない。でも、そこに一次情報たらんとするページのURLがあるだけで最新の情報にアクセスするルートができるわけだから、古い情報の伝播による弊害が払拭される。
最低限、そういったものが併記されているだけで問題のかなりの部分は解決しているように思うんだけどなあ。