スキルは誰のものか

中堅SIerてのは難儀なもので。
日進月歩のIT業界でのしていくためには個人のスキルアップは絶対必要なんだけど、超スキルフルの人が自由に仕事を出来るっていう風土でもないから、仕事大好きスキル大好きな人は自分のやりたいことを求めていなくなってしまったりもする。
ということを考えちゃってスキルアップは「個人の財産なんだから個人でやれ」となると会社に寄生できればいいやって人はスキルアップを考えなかったりもする。

投資対効果で考えちゃうと、教育に金を使いすぎるのはよくない。そういわれる。でも本当にそうかなあ。ジリ貧になるだけだと思うけれども。

まあ、効果をちゃんと見積もれないから及び腰になるってのはわからないでもないけれども、世の大企業が辞める人の分まで計算に入れつつ教育にお金をかけるのはそれが経験則としても正しいから、ではないかと思うわけで。

もちろん、ITスキルってのはそこまで普遍的な要素のあるスキルではないから、一概に普通の企業と一緒にくくるのが正しいとはいえないけれども。

自主的にスキルフルになる人はそれを活かすための場がそこにないと思ったらいなくなっちゃうんじゃないかと思うと、全体のレベルを上げて活かす場をきちんと提供しないと結局スキルのない人だけが残留するという結末になってしまいそう。

スキルはあくまで個人のものだと思うけれども、その個人をどれだけ集めているかが会社のスキルなわけで、スキルを身につけた人間に逃げられるのを恐れるとしたらそれはスキルで食っていく会社としてはもう崩壊しているわけで。辞める理由、残る理由がどこまで把握されているかが気になるところ。