急激に拡大を続ける「東京チカラめし」は成功するのか

ここ1〜2ヶ月で、僕の周りに急に「東京チカラめし」の店舗が増えてきた。すでにご存知の人も多いと思うけど、いわゆる「焼き牛丼」を安く提供する店で、東方見聞録などを経営する会社の新業態である。
牛丼 焼き牛丼 カレー 定食 焼肉定食 朝定食 セットもお得 東京チカラめし
去年あたりから出来始めたらしいけど、どうも2chでステマしたらしく、ステマめしとも言われているw

一度入ってみたんだけど、可もなく不可もなく。まあ確かに焼いた肉は旨い。松屋のカルビ焼き牛丼よりはボリューム感のある感じはする。牛肉を煮るという行為自体はそこの社長の主張とは違い、美味しく食べる一つの手段であり、洋食でもよく使われる方法だ。ビーフシチューしかし、肉じゃがしかり。牛丼だって、あくまでいわゆるチェーン店の牛丼が煮るという手法を取っただけであって、焼肉丼的なものを出している店はたくさんある。新しいのは、大量出店をもくろむチェーン店のメインメニューとして据えたことくらいか。

今日また新しいお店を見つけたので入ってみた。大量出店の弊害かもしれないけど、居抜きで改良しているからか、通路が狭く、オペレーションが混乱している。肉を焼く機械は良くできてるけど、バイトの教育はちゃんとできていない感じがする。肉を焼く網を焼きあがった後直接積み重ねてご飯のところにもって行くんだけど、いやその網の裏面は一番下の場合どこかに置かれているだろ?熱を通した後に不衛生な状態にしてどうすると。網から脱落した肉はまあ当然捨ててたけど、それって一人前の量がもしかして減ったりしない?
居抜きのせいでオープンキッチンになっているのがある意味事故かもしれないけど。

まあ、そういうのは開店直後の問題かもしれない。問題は、果たしてこのペースでの出店に耐えられるのか。店舗運営もまわるか今の段階では疑問だし、当初の珍しさを乗り越えてリピートしてもらえるのかどうか。
無料のコチュジャンなどの工夫はしてある。カレーも含めたメニューでそれなりにあきさせない工夫もある。すき家なみのトッピングに松屋ばりの味噌汁つき。業界を研究している。三光マーケティングフーズの株価は居酒屋低迷のこの状況下で1年で3割以上上昇している。客が一巡したときが勝負だろうね。

にしても、最近肉がらみの新規チェーン店が多い。「伝説のすた丼屋」昔からあるけど最近急に店舗を増やしている。単価はちょい高いがボリューム感はすごい。まあ、いわゆるしょうが焼き丼だね。と思っていたら、最近まるパクリしたお店ができた。「情熱のすためしどんどん」メニューもぱくっとる。ラーメン屋「だるまのめ」をやっている会社らしい。さらに大盛りに情熱をかけた「吉祥寺どんぶり」という店もあった。ラーメン界も二郎系から派生したがっつり系が盛り上がっているし、どうにもこうにも。

昔五反田に小さい店があった「陳麻屋」がなぜか急にチェーン展開して、それなりに生き残っているけどいまいちぱっとしなかった(五反田に勤めていたときにまあまあ食っていたけど、そのときのものとはかけ離れている印象だ)。今どのくらいの状況なのかはどうやら上場している会社じゃないのでわからない。
チカラめしにはなんとなくその時のどこにでもにょきにょき生えてきたイメージと同じものを感じるんだよなあ。お昼の選択肢には悪くないので、急拡大に拘らずじっくりやってほしいと思うんだけど。